第184回 ペルーにおける EM 技術の展開と米国における理解度について
本シリーズの初めの頃(第 5~7 回 2009年3月)、中南米における EM の普及のスタートについて述べたが、その後の EM の活用は着実に広がっている。第182回でも紹介したように、FAO(国連食糧農業機関)も肥料不足対策としての有機物の活用に、EM は必要不可欠な重要な技術として紹介しているが、ペルーの例はその典型である(後述URL 参照。原文スペイン語)。
【ペルー】南米の農業系専門誌で EM が化学肥料に代わる革新的で低コスト、持続可能な技術として紹介されています。ペルーの主要な農業輸出業者が導入し収量20-30%の増加、肥料コストの 50%削減するなどの結果や生態系の再生などにも貢献。(⇒Redagricola:EM® 技術によるバイオ肥料は、持続可能な未来を保証します)
(以下、自動翻訳より抜粋)
「地球の存続は、土壌の持続的な健康にかかっています。Efficient Microorganisms® は、化学肥料に代わる革新的で低コストのソリューションであり、土壌の物理的、化学的、生物学的肥沃度を回復させることができます。
また、収穫時の収穫量を増やし、いくつかの土壌伝染病に取り組みます」
「無機肥料の過度の依存と世界的な不足に直面する持続可能な代替手段の中で、Efficient Microorganisms®は、作物を肥やすと同時に作物の物理的、化学的、生物学的肥沃度を回復するための革新的で効果的かつ低コストのソリューションになりました。」
「145 カ国以上に存在する革新的なバイオテクノロジーEM® 技術は、1980 年代初頭に沖縄にある琉球大学農学部の研究者である日本の科学者比嘉照夫によって開発されました。彼は、微生物のファミリーが相互作用して利益を高める方法を発見しました。
この技術は、一連のプロバイオティクス微生物の相乗作用に基づいており、すでに145 か国以上で優れた結果が得られており、成功裏に使用されています。」
出典:Redagricola:EM® 技術によるバイオ肥料は、持続可能な未来を保証しますhttps://www.redagricola.com/pe/biofertilizacion-con-tecnologia-em-garantizan-un-futuro-sostenible/
この記事の注目すべき点に、従来の無機肥料を半分に減らし、病害虫を減らすという結論である。この事実は、EM 開発当初から明確になっており、無機肥料の高騰対策に対する完全な解決策である。ブラジルではすでに、30万 ha 以上の農地で活用されている。
前回はインドネシアの例を紹介したが、ペルーでもすでに大規模化に成功し、有機廃棄物のリサイクルや水質浄化はもとより、衛生、環境対策も使われている。このような展開は中南米に着々と広がっているが、これまでも何回か紹介したように、コスタリカのアース大学(EARTH 大学:Escuela de la Agricultura Región Trópico Húmedo 国際熱帯湿潤地区農業大学)が拠点となり、その卒業生会の強固なネットワークによるものである。
米国もブラジルに次ぐ EM 活用大国である。すでに大規模な塩害対策や化学肥料節減等を含め、着々と多様な成果を上げており、INVERSE 誌(inverse.com)が EM の活用の重要性を述べるようになってきた(後述 URL 参照。原文英語)。
inverse.com:地球を救う秘密は、足元の土の中に潜んでいるかもしれませんhttps://www.inverse.com/science/save-the-planet-earths-microbiome
(以下、自動翻訳より抜粋)
「科学者たちは、地球の微生物の多様性を維持するための説得力のある主張をしています。
新しい科学論文によると、人間のマイクロバイオームに注意を払っているにもかかわらず、私たちはまだ地球の微生物を無視しており、その結果は地球に壊滅的な影響を与える可能性があります.
「微生物は私たちの惑星に生息する最初のものであり、おそらく最後になるでしょう」と研究の著者は論文に書いています。この調査結果は、月曜日に Nature Microbiology 誌に掲載されました。」
「単一栽培システムは気候変動の被害に対してより脆弱であり、土壌の質を低下させます. その結果、科学に基づく新興企業は、単一の菌種を農地に大量に適用することにより、管理された景観の気候回復力を改善しようとしています.研究者は、これらの取り組みを、農地の全体的な微生物多様性を改善するための「逃した機会」と呼んでいます。代わりに、日本の「有効微生物」イニシアチブなどのアプローチを模索する必要があります。このイニシアチブは、農作物の生産量を改善するために、在来種ではなく、地元で調達された細菌と酵母の多様なポートフォリオを構築することを目的としています。基本的には、これらの在来微生物を培養して成長させ、植物や土壌への溶液として適用します。
研究者は、このアプローチは、農家がこれらの地域の生態系における微生物の多様性を維持しながら、より多くの作物生産を最大化するのに役立つと考えていますが、「健康な」土壌マイクロバイオームは生態系によって異なることも強調しています.」
出典:inverse.com:地球を救う秘密は、足元の土の中に潜んでいるかもしれませんhttps://www.inverse.com/science/save-the-planet-earths-microbiome
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