◆ DND大学発ベンチャー支援情報 ◆ 2015/12/09 http://dndi.jp/

「検証 報道被害・朝日新聞とツイッター」
 -そこまでやるか、EM叩き- 


第11回 「捏造」という片瀬久美子の現実 続報
-面談取材は、取材のイロハのイ-
・どうする、消えない片瀬の嘘八百


 ペンネームに敬称は不要と考えているので、フリーライターの彼女は、片瀬久美子と呼ぶことにしている。本名は、ネットで検索するとすぐに判明したが、またよからぬ騒動になりそうなのであえて触れない。前回のメルマガ、「『捏造』という片瀬久美子の現実」の続報である。
  DND編集長、ジャーナリスト、出口俊一




:『Synodos』に寄稿した片瀬の記事から、赤線は筆者

◇片瀬からの回答
大沼には、たとえ試験沼だろうが、予備実験だろうが、小さな湖だろうが、函館市が提供した沼だろうが、片瀬が言うようなそんな実験を含めて1滴もEMを投入してはいなかった。しかし、それでもやった、と抗弁するのであれば、具体的にいつやったのか、片瀬はその日時を明示すべきなのだが、「指標が頭打ちで効果がなかった」というばかりで、いつやったのか、肝心の「When」、いつ、だれが、どこで、というニュースの基本、そのいつが、すっぽり抜け落ちているのだ。
朝日新聞、長野剛氏の記事をはじめ、EMを批判するグループの嘘を見抜くには、ふわふわしたあいまいな時間軸を探ればいい。虚偽や捏造というものには、常に時間軸が揺らぐものだ。
「効果がなかった」、「指標が頭打ち」、「投入を断念して別の方法に切りかえた」などとデタラメを書かれた北海道函館市の環境保護グループ「大沼水質浄化研究会」会長の榊清市さん、副代表の沖田豊さんらは連名で片瀬に訂正を求めて質問状を送付した。その質問状への回答が届いた。お二人は、その文面をみて「なんと失礼な回答だろう」と互いに顔を見合わせたという。
榊さん75歳、沖田さん65歳、彼らもまた茨城県のNPO緑の会理事長、恒川敏江さんらと同じような志をもって函館の環境のために活動している。片瀬は科学者なのだという。そんな科学者を装って社会貢献に徹する尊いお年寄りに牙をむく。


◇片瀬の釈明、いくらなんでも・・・
回答書によると、「重大な虚偽にあたる」として榊会長らが強く訂正を求めた10月5日付『Synodos』の寄稿の本文中、「実例として」の部分について、片瀬は、「EM投入だと効果がでるのに時間がかかるというのを、『EMを投入し続けても水質の指標は途中から頭打ちとなり期待したほどの効果がでなかった』という意味と理解していた」と釈明したという。
実際にその記事をみると、記述した当該部分に線を引いて「削除」します、と手を加えた。訂正してみせたが、謝罪はしない。そのかわり、6項目に及ぶ倍返しの質問を求めてきた。どうして本名がわかったのか、という質問もあったらしい。
さて、この片瀬の釈明、どうすればこうなるのだろうか。「効果に時間がかかる」というEMの説明を聞いて、「水質の指標は途中から頭打ち」になり、「期待した効果が出なかった」というEMの効果を否定するような結論にすり替えて、「という意味と理解していた」との言い訳は、あまりに見苦しい。どうも正しく見る、という資質に欠けている。こういうのをメディアの世界では、「歪曲」とか、「捏造」というのである。


◇片瀬のブログも線で削除、「誤認した」
2013年4月の片瀬のブログ「新聞記事とEM菌(2)考察偏」でも「EM菌の大沼投入」に加え、「EM菌を投入することで水質が悪化してきている…」と書いていた。が、ここでも一部訂正していたことがわかった。
 新たに差し替えた文面は以下の通り。
 「次に紹介するのは、水質が悪化してきている沼を改善する方法としてEM菌を投入する検討をしていた市民団体(大沼水質改善研究会)の例です。(←誤読回避のために、語順を変えました)本沼から分離している小さい沼を試験用の沼として、EM菌を投入して水質改善を検討していましたが、ある程度の効果はあったものの、どうしても満足のいく水質までには達成できずにいました。(←誤認がありましたので、この部分を削除します)」
  しかし、一部削除、訂正としているが、修正前の原稿はこうだった。
「次に紹介するのは、EM菌を投入することで水質が悪化してきている沼の改善を試みていた市民団体の例です。本沼から分離している小さい沼を試験用の沼として、EM菌を投入して水質改善を検討していましたが、ある程度の効果はあったものの、どうしても満足のいく水質までには達成できずにいました。新たな対策として水中に不足している酸素を供給できる細かい空気を送り込む装置を設置して試したところ、元々沼に生息していた好気性菌(活動に酸素を必要とする菌)が活性化して問題となっていたヘドロを効率良く分解できたそうです。この酸素供給による方法は、EM菌を投入した場合よりも良好な水質を達成できました」

 どこが違うか、もうお気づきでしょう。
A:【2013年4月、元の記述】
「次に紹介するのはEM菌を投入することで水質が悪化してきている沼の改善を試みていた市民団体の例です。」
B:【榊会長からの指摘で訂正】
「次に紹介するのは、水質が悪化してきている沼を改善する方法としてEM菌を投入する検討をしていた市民団体の例です。」

片瀬は、榊さんから「重大な虚偽がある」と指摘されるまで、「大沼水質改善研究会」は大沼にEM菌を投入して沼の改善を試みていた市民団体と説明していた。その後、やはりさすがに不味いと判断したのだろう、沼を改善する方法としてEM菌を投入する検討をしていた市民団体、と表現を変えたのだ。「試みていた」と「検討をしていた」では、虚と実、実行したのかしていないのか、殺人事件なら、「殺害」と「計画」ほどの差がある、というものだ。大沼へEM菌を投入したという件について、なんら具体的な説明も謝罪もなくこっそり”隠ぺい“の上書きをしていたのだ。
「EM菌を大沼への投入を試みた市民団体」というのは、榊さんらが言うようにこれは重大な虚偽、つまり嘘なのである。しかし片瀬は、それでも今回の回答書で「大沼にEMが投入されているとする誤情報は私が流した事実は一切ありません」と開き直る。
それでは、2013年10月13日の「JAPAN SKEPTICS」の公開討論会「EMについて考える」での発言をもう一度、確認してみよう。
片瀬の発言:
「環境浄化活動にEM菌を投入する活動を函館の環境保護団体がやっていまして、そちらも直接取材させていただいて、まだきちんとした記事にはしていないんですけど、大沼っていうのも水質が悪化して窒素とリンと有機物濃度が悪化して、函館市の方で、環境浄化活動を検討したいっていう団体に、ちょっと小さな脇に湖になっている沼があって、そういうところを一部貸し出して、浄化実験を積極的に手を上げている団体にやらせてあげてるみたいなことがあるのですけど、その中でEMを使った団体が試みた団体がありまして、やっぱりあの、ちょっと一時的には良くなっている気がするんだけども、データをきちんと取っていくと、全然頭打ちになって良くならないんですね。」


:訂正前の片瀬のブログから。赤線は筆者


:訂正した片瀬のブログから

「EMを使った団体が試みた団体がありまして」は、「試みていない」のだから事実と違うし、「ちょっと一時的には良くなっている気がする」というのもデタラメ、「データをきちんと取っていくと、全然頭打ちになって良くならないんです」は真っ赤な嘘で、そんな根拠はどこにもない。EM投入を試していないのだから、片瀬が言うような「データ」なんかあるわけがない。データを取っていくと、というのであれば、そのデータを示してください。
函館市が一部、そういうところを貸し出しているという「小さな脇に湖になっている沼とは、どこを言うのだろうか」と副代表の沖田豊さんは首をかしげる。「いつ」という時間軸が定まらないうえに、「どこで」という場所もおぼろげなのだ。そもそも函館市が貸し出している、というのも「ありえないことですよ」という。
「捏造」とは、実際にはなかったことを事実のように仕立て上げることをいう。片瀬の言動は、あきらかに「捏造」にあたるのではないか。
 ぼくが朝日新聞のEM批判記事を問題にしたら、片瀬は「長野記者を中傷した」とかみついた。そして、「事実が違うのは出口さんの方だ」と難癖をつけてきた。元校長に10分程度、電話取材で、前後の確認もしないで書き飛ばした。それで、「事実が違う」が、いつの間にか「虚偽だ」と騒ぎ立て、ついには「捏造者」とツイッターでエスカレートしていくのである。それを法政大学教授で、EM批判を季刊誌「理科の探検」のネタにしている左巻健男氏や「呼吸発電」がリツイートするなど、”仲間“らがグルになって煽っているのである。


◇9月11日と9月4日の符号
だが、その「事実が違う」とぼくのメルマガを問題にした片瀬の指摘は、はからずも青森の中学元校長の証言でひっくり返ってしまった。事実と違ったのは、片瀬の電話取材の方だったのだ。これも訂正して謝罪してもらわねばなるまい。片瀬が、このブログは校長と相談して書いた、と説明していたが、元校長は「了承していない」と否定し、電話口で録音していた件について、「なんで…」と片瀬にクレームをつけたのだ。また片瀬のそのブログでEMの関係者が継続を訴えにきたことについて、「その働きかけ方が新興宗教などを連想させる様な雰囲気があり、逆に学校側は警戒を強めた様子です」と書いた。校長に確認したら、校長は、新興宗教とか、警戒したなどとか、そんなことは言わないですよ、とそれも否定した。EM関係者と言われた中には、元小学校教員や自民党で地元のベテラン市議がいたのだから、新興宗教を連想させる様な雰囲気があった、などというわけがない。
片瀬がその校長から話を聞いた、というのは、EM批判記事を書いた朝日の長野剛氏について行った2012年9月11日のことで、校長が長野氏の取材姿勢にクレームをつけたら、長野氏から「アタマ、悪いのじゃないの_?」と罵声を浴びせられた時だった。
片瀬が、函館の「大沼水質改善研究会」会長、榊さんに連絡して、「EMが好きで興味がある」と近づき、榊さんの車で沖田さんの事務所に行ったのが、2012年9月4日午後3時、ちょうど青森の中学校訪問の1週間前だった。時間軸をたどると、自ずと、片瀬の訪問の意図が透けてみえてくる。


◇面会を求めたら「ヤクザ」
前に、片瀬の取材姿勢について、基本的な取材の訓練を受けていないせいか、詭弁を多用する癖があるようだ、と書いた。「あるようだ」を「ある」にすべきかもしれない。
ぼくは、片瀬が朝日記事を問題にしたぼくのメルマガについて「事実が違う」とブログで一方的に書かれたので、批判するのなら本人に確認すべきではないか、と面談を申し入れていた。 2013年10月31日、
「片瀬久美子様 初めてメールをいたします。
下記、(片瀬の)ブログで取り上げられたジャーナリストの出口俊一です。このブログについて、私の信用に関わる内容が指摘されておりますので、ぜひ、ご確認のためにご面会の時間をとっていただけないでしょうか。場所は、どこでも伺います。日時は複数、ご指示いただければ幸いです。よろしくお願いいたします」
また、「批判する側の責務として、批判するときは相手に確認を取るというのが批判する側の責務と思いますが、なぜ、確認をとらなかったのでしょうか?」などと質した。
しかし、片瀬からは、面談はお断りする、といい、「私のブログの記事では、この出口さんの記事に書かれている範囲を出るものではありませんので、新たに確認をとる必要はないと考えます」という回答が返ってきた。重ねて面談を求めたが、拒否された。まあ、それ以上のことではないから、その後は、相手にしなかった。メールはあとにも先にもそれだけだった。が、しかし…。
本来のジャーナリストとして、必ず本人に直接会う、というのは基本であるはずだ。が、あろうことか、「強硬に面談を求める」行為に及んでいる、と逆に、攻撃にさらされたのだ。 そこでまた法政大の左巻氏らは、「要するにやっていることはヤクザそのものである。記事に対して記事による反論ではなく、著者と面談して個別撃破しようとするスタンスは、そもそもジャーナリストですらない」と書かれた「暗黒通信団」のサイトを引用してツイッターで煽り立てるのだ。左巻氏からの執拗な攻撃については次回以降、詳しく書く。
さしずめ、「暗黒通信団」、「と学会」のサイトで「シ」というハンドルネームを名乗ってぼくを誹謗している人物は特定できていない。が、左巻氏が編集長を務める雑誌の編集委員の一人であるらしい。


:暗黒通信団、記事から

本人に直接取材することが、「圧力」として排斥される事態は誠に由々しきことだ。取材の問い合わせもなく、面会もせずに誤った記事を書かれたら、誰だってその事実を質す権利はあるはずだ。その一方で書いた側は、説明する責任があろう。それがかなわないとすれば、健全な取材が阻害されかねないというものだ。


◇「極力、直接あって取材する」
相手に取材しないで、批判記事を書くのはよくないことだ。また出典を明示せずにコメントを勝手に引用したりしてはならない。そんなこと当り前のことだ。朝日の長野氏は、EM批判記事でそれをやってしまったのだ。
朝日新聞の記者行動基準の「取材方法」の4項では、
「出来事の現場を踏み、当事者に直接会って取材することを基本とする。特に、記事で批判の対象とする可能性がある場合は当事者に対しては、極力、直接会って取材する」と定めている。決して、朝日新聞に限らず、新聞メディア、テレビ、週刊誌等の記者、フリーのジャーナリストにおいても直接会って書く、というのは基本だ。

直接本人に面会を求めるのが取材の在り様と理解している。産経新聞社会部で事件記者等を経験する中で、ぼく自身に叩き込まれた取材する側の鉄則でもある。またそれはメディアに従事する者の共通した矜持だろう、と確信している。しかし、それが一部から「(片瀬に)面談して脅そうとしたのでは」と故意に歪められ、「強硬だ」とでっち上げられているのだ。

片瀬は、自ら面談を拒否しながらこんなことをつぶやくのである。他人に向けては少しのためらいもみせず「捏造」という言葉を浴びせる。それが自称、サイエンスライターの片瀬の「現実」なのだ。





◇片瀬の「論より証拠」の「証拠」がない
 さて、話を戻そう。片瀬のツイッターから。

ご覧の通り、酷いことをツイートしている。水質改善に働くというのは眉唾です、とやる。この歪曲に対してどうすればいいのか。ことは重大だ。これでも片瀬は、「大沼にEMが投入されているとする誤情報は私が流した事実は一切ありません」と言い張るつもりかしらね
「北海道の大沼へのEM菌投入を阻止した、渡島総合振興局環境生活課は偉いです。。。大沼はラムサール条約にも登録されており、生態系の保護が重視されています」(2014年1月4日)

調べたが、渡島総合振興局環境生活課が、EM菌投入を阻止した、という事実はどこにもみあたらなかった。これもすみやかに撤回されねばならないでしょう。

「私は、記事で紹介した大沼の水質改善に取り組んでいる団体に直接取材して詳しく話を聞きました。論より証拠、外来の微生物(EM菌)を足しても、結局ダメでした」(2014年7月29日)

「論より証拠」とうそぶくが、外来微生物(EM菌)を足しても…という「証拠」は、それもどこにもないのである。空想でつぶやいているのだろうか、嘘のひとつやふたつ、それは見逃してもよかろう、と思うが、片瀬のケースは、「嘘八百」なのである。


◇「訂正するのならまず謝罪を」と榊会長
 「大沼水質浄化研究会」の会長、榊清市さんによると、繰り返しになるが、(1)大沼でも試験沼でもEMの投入は、2008年の会の発足以来、一滴も投入していない。むろん、2008年以前にも行っていない(2)だから水質の指標が頭打ち、というのは嘘だ(3)代表者とは私のことだが、そんなことは一言も話していない。これは明らかに捏造ではないか(4)大沼のEM投入に関して片瀬から取材されていない(5)だから、別の対策に切り替えた、という判断は誰もしていない-と全面的に否定していた。

 片瀬からの回答書を受けて、榊会長らは、「片瀬氏が発言しているような、大沼の水質改善のために『試験沼』や他の沼などで『予備実験』としてEM投入をした事実はいっさいありません」と前置きして、「事実を歪めたEM批判するのはやめてもらえませんか、また(訂正箇所は)棒線ではなく完全に削除し、謝罪してもらえませんか?と文書で伝えた。
そして、老婆心ながらと断って、「サイエンスライターを名乗るのであれば、自分の言動に責任をもって対処するよう」諌め、「事実誤認で訂正するのなら謝罪すべき」と申し入れたという。
:片瀬に、事実と違うことを書かれて訂正と誠意ある謝罪を求めている副代表の沖田豊さん
≪続く≫

「検証 朝日新聞とツイッター」-そこまでやるか、EM叩き-
第1回:「ニセ科学」糾弾の急先鋒
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm150716.php

第2回:大阪大学、菊池氏に汚された口蹄疫感謝状
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm150805.php

第3回:EM攻撃は朝日から始まった
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm150909.php

第4回:浮かぶEM根絶やしの構図(大阪大学・国立天文台・朝日新聞)
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm150924.php

第5回:国立天文台執行部が下した決断
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm150926.php

第6回:悪臭が消えた!常総市の学校にEM散布
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm151019.php

第7回:EMによるプール清掃、驚きの効果を実証
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm151101.php

第8回:EM批判は 由々しき「沖縄差別」
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm151111.php

第9回:片瀬久美子の記事に虚偽浮かぶ
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm151118.php

第10回:「捏造」という片瀬久美子の現実
http://dndi.jp/mailmaga/mm/mm151127.php