第193回 第1回正木一郎記念 ユニバーサルビレッジ・EM国際会議(7)
総括講演 比嘉照夫教授
みなさま、こんにちは。
たくさんの参加者、関係者に申し込んでいただいて、この会議がスタートしたことにまず感謝申し上げます。
この会議を開催した背景には、MITの教授であった正木一郎先生が提案されたユニバーサルビレッ ジ(UV)の精神や目標をEMで解決する、あるいは実現するという私と正木先生との約束のスタートです。
残念なことに正木先生はコロナで一昨年亡くなられましたが、我々としてはUVを作るという約束をしましたので、是非これを実現して行きたい。そのためには、正木先生が提案されたUVの国際会議とEM技術の国際会議が一緒になって、推進して行く組織を作っていこうと考えました。そのため、具体的なプログラムをスタートさせる目的で、今回の会議を開催することになりました。
最初に、正木先生とずっと一緒にこの運動を推進してこられた正木先生の奥様から、この国際会議に対しての賛同のメッセージをいただきました。ユニバーサルビレッジ会議が、名ばかりで終わってしまったらとの心配が、EMと一緒になって実行できるという評価や認識、また、私たちの立場からすると、MITの現職の教授で人類の未来に対して深く考えている正木先生が、EMに理解があったこと自体もとても驚きでありました。UVとEMが一緒になるということは、EM技術が更に世界に展開するために非常に大事なチャンスだと考えています。
改めて、メッセージをお寄せいただいた正木先生の奥様と素晴らしい発表をしていただいた皆さまに御礼を申し上げます。
本会議の講評に入ります。この国際会議はMITの教授であった正木一郎先生が開催されていたUV国際会議の目標を、EM技術で実現することが主たる目的です。
今回は日本の事例をまず紹介して、海外の皆さんもこれを手本にして色々活動を続けてもらい、この会議を2年に1回、毎年11月を目処に開催したいと考えています。
まず、最初の発表、島根県 前島さんの『八世代先のこどもたちのために』についてコメントします。一世代が30年ですので、八世代先というと240年後ということになりますが、発達障害の解決には、遠い将来にわたって取り組むべき心得を意味しています。
発達障害は、従来の医学では解決が不可能であり、世界的な課題となっていますが、EM技術の活用で、本質的な解決策が見えてきました。この問題は、ライフスタイルはもとより、フリースクール等の教育システムや、生きる力を育む社会参加等、多様な変革が必要です。
前島さんのプロジェクトは、過疎化した農村の活性化等、様々な社会的貢献事業とも結びついており、このレベルを高度化させれば、社会の多くの難題を解決することが可能となります。
次に、第二題目の『農村・都市のぐるぐるエコまちづくり』の北海道の石川さんの発表です。16年前にスタートしたこの事業は、発表の内容のように素晴らしい成果を上げ、ユニバーサルビレッジの食の根幹の問題解決に大きく貢献しています。
このシステムは、ほぼ完成のレベルにあり、環境や人々の健康問題を、善循環的に解決する仕組みが年々向上するようになっています。
この発表のなかで、EM整流結界農法というEM技術による量子エネルギーの活用法が紹介されています。この技術は、これからのEM技術の発展に必要不可欠であり、この応用は、すべての問題を解決する決定的な力を持っています。詳しくは、EM研究機構にお問合せください。
三番目の野本さん、『えひめEMホシとタンポポ』の活動報告です。野本さんは、EM親善大使であり、EMの生物的な特性と量子的な機能を充分に理解しています。この力で、これまでの難題をすべて解決する順を完了しています。化学物質の完全無害化はもとより、人間や家畜のふん尿の高品質有機肥料化、社会のコミュニケーションのあり方に取組んでおり、同じような活動をするグループが各地に増えてきており、ユニバーサルビレッジ作りの基本を着々と実現しています。
その次は、三重県にある『白石湖浄化活動』の小川さんの発表です。
過去の養殖事業で、ヘドロが2メートル以上も溜まって、全くの「死の海」状態になっていた海水の湖です。このような汚染のひどい湖等には、EMの活性液を長年にわたって根気強く投入し続ける必要がありますが、このプロジェクトは、ブラックコンクリート(EM炭の入った黒い整流ブロック)を本格的に活用し、成果を上げています。
この技術の応用は、水系の浄化に決定的な力を持っており、水産振興にも不可欠なものです。今では、ヘドロの溜まった部分がEMの大きな繁殖帯となっているため、外周の海の浄化にも着々と広がっています。
その次は、『水産加工場の廃棄物を活用した持続可能な循環型地域農業』の宮城県の平野さんの発表です。この成果は、下水や畜産を含め、あらゆる有機廃棄物に応用が可能であり、世界的に肥料不足となっている現今の問題を解決し得る技術となっています。
浄化された水産加工場の排水は、下流の河川や海を著しくきれいにし、生態系を豊かにする機能を持っており、環境浄化と農業振興と水産振興という理想的な循環社会を作り、人々の健康を守るというユニバーサルビレッジ作りの根幹を支えるものです。
最後の発表は、EM研究機構と行政が協力し、『農を活かした健康・福祉の里づくりに向けた推進事業』です。まだスタートしたばかりですが、公の予算で、これからの高齢社会のあらゆる難題をEM技術で解決することを目的としており、多くの過疎地や離島の社会問題の解決と活性化はもとより、公共の福祉事業を含めた未来型モデルを完成することを目的としています。
最後に、EMは放射能吸収抑制や放射能の消滅効果があり、国際誌にも掲載され、今ではEMをエセ科学として非難する人は皆無となりました。この事実は、EMが量子的性質=量子もつれ(エンタングルメント)と量子うなり(コヒーレンス)を持っていることを裏付けています。
その量子的な性質の応用は、科学の最先端に位置付けられています。EMの信じられない効果は、すべてEMの持つ量子的な機能によるものであることを皆さまにお伝えして私のコメントとします。
これまで紹介した事例や技術の詳細は、EM研究機構にお問合せください。
最後に、最近のトピックスを紹介します。
出典: BBC NEWS MUNDO:Qué es el bokashi, el moderno abono orgánico japonés que fue impulsado en el mundo por un colombiano
https://www.bbc.com/mundo/noticias-65839536
コロンビア人が広めた現代日本の有機肥料「ボカシ」とは(2023年6月27日)
"レストレポがBBCムンドに語ったところによれば、「ボカシは多様であればあるほどいい」のだと言う。ボカシは過去40年間にわたって開発されてきた肥料技術であり、レストレポのような農学者には「奇跡的」と考えられている。土壌の生物多様性を刺激する微生物が豊富に含まれているからだ。
そしてここ数ヶ月、この言葉が有名になったのは、アフリカの様々な組織によると、ロシアのウクライナ侵攻の結果、農産物の価格が上昇したことを受けて、ボカシが最も広く使われている代替手段のひとつになったからである。ベナン、トーゴ、ブルキナファソ、セネガルなどの西アフリカ諸国では、この発酵による有機肥料の製造方法が使われ始めています。"
※コロンビアのEMによる生ゴミ肥料化は、アース大学(コスタリカ、EARTH University https://www.earth.ac.cr/en/)の卒業生であるモニカ女史の実績によるものです。彼女は、アース大学でEMの応用を学び、郷里に戻り自分の農園で実証し、コロンビアの農業省の指導的立場でボカシ肥の普及を推進してくれました。
アース大学は、1995年からEM研究機構の支援でEM活用のカリキュラムを実行し、中南米のEM普及に多大な貢献を続けています(2009年4月中南米のEM普及拠点となったアース大学http://dndi.jp/19-higa/higa_6.php)。
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