第97回 水系改善と生物多様性の回復(6)



都心に半世紀ぶり海水浴場、「顔つけ」も解禁

 読売新聞7月14日の配信の見出しである。葛西海浜公園では3年前から、港区の御台場では2年前から試験的な海水浴を行い、今年からは、いずれも大々的な海開きである。前回(第96回)の最後の地図に示されるように、東京湾は全国で最もEMの流入量が多く、いまでは、どこでも水泳可のレベルに達している。


 5月の連休の大潮の日は、東京湾の干潟は、潮干狩りの人々で埋め尽くされたが数年前からハマグリも復活し、今年から広域でとれるようになってきた。要は前回述べたように、汚染源が浄化源となり、水系の生物界全体の食物連鎖が高度に維持されなければ不可能であり、EMの大量投入以外には、解決策はありえないのである。


 第95回で説明した千葉県館山市は、海水浴場の水質レベルを維持するため6年前までは、毎年20〜32トンの塩素を撒いていたとのことであるが,EMが安定的に働くようになったら、全く不要となったのである。


 今年も海の日までに、EMダンゴ100万個、EM活性液を1000トン投入されたが、この量は三河湾くらいの湾を綺麗にできるレベルである。水系改善を生物多様性の回復のシリーズをしめるに当って、全国の代表的な事例を紹介して結びとしたい。


















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