第187回 第1回正木一郎記念 ユニバーサルビレッジ・EM国際会議



今回から、昨年行われた(2022年11月19日)、第1回正木一郎記念ユニバーサルビレッジ・EM国際会議について連載します。発表の具体的な事例は、安全、快適、低コストで高品質で善循環可能という内容となっており、EMの社会化のポイントとして極めて重要な情報源です。

第1回正木一郎記念ユニバーサルビレッジ・EM国際会議(オンライン開催 2022年11月19日)
開会挨拶 会長:比嘉照夫


第1回正木一郎記念ユニバーサルビレッジ・EM国際会議にあたって、皆さんにご挨拶を申し上げます。

この会議は、2013年にMITマサチューセッツ工科大学で開かれた第2回UV(ユニバーサルビレッジ)国際会議でEMのことを発表させてもらいました。私はMITのような大学でEMを認めて発表させてもらいました。私はMITのような大学でEMを認めて発表させるということはありえないと思っていたのですが、マレーシアのEM建築のことを含めて発表させていただきました。
この会議の基本が、宇宙を支配している、要するにユニバーサルの原則にしたがった地球の正しいあり方、すなわち環境や人間の生活を含めて、すべての分野で汚染のない正しいあり方を実現していこうということを前提に、この会議がスタートしています。同時に、正木先生は、全ての生態系の元が微生物によって成り立っているということを確信されていました。
今まで、我々が何十年もやってきたEM活動に対して、全て正しいと言う認識です。私がEMによって放射能が消えるとか、放射能の吸収抑制機能があるとか、塩害を防いで、これが肥料に変換されるんだと主張したときには、全ての学者があり得ないとしてEMをエセ科学と決めつけていました。しかし、正木先生はいろいろ事実を調べて、やっぱりEMのような微生物の力を借りないと放射能や化学物質の汚染をはじめ、すべての環境問題を解決することは不可能だということでEMの活動を積極的に応援してくれました。
そのお陰もあって、第三回目2016年名古屋大学で開かれたUV国際会議では、8件のEMの成果を発表し、様々な提案をさせてもらいました。しかも、その会議の会長挨拶で、正木先生は地球の全ての問題はEMで解決できるということを断言されて、世界中の学者はEMを積極的に研究すべきだという提案をされたのです。
本論文フルペーパーは、Journal of Environmental Radioactivityホームページ
から有料でダウンロードできます。
第21回国際常温核融合会議冊子に掲載
我々としてはMITの責任ある教授が、こういう学会を通して世界にうったえるという非常に大きなチャンスだと思いましたが、1件の問合せもありませんでした。EM技術の次元が従来の科学の常識を超えていますので、無理のない話ですが、独自の道を切り開く以外に選択肢はありません。そのためには、EMがエセ科学という根拠になっていた放射能の吸収抑制や放射能を消滅させる件について、現場での多数の事例を検証するため、ベラルーシの国立放射性生物学研究所との共同研究を行った結果、この事実を確認しました。それらの成果は国際誌にも載り、EMはエセ科学でなく最先端の科学として位置付けられるようになりました。その間接的な証明として、EMで塩が肥料に変わるという証明もして、実用段階に入っています。

この件は、ケルブランの、元素転換に関して微生物が関与するという説を証明したことにもなり、今までEMをエセ科学と批難していた人たちもすべて静かになってしまいました。このような進展に、正木先生もとても喜んで、これでおもいっきり進めて行こうと言うことになっていたんです。

その後、第4回目のユニバーサルビレッジ国際会議がボストンで開かれ、EMは、ひとつのセッションとして位置付けられる状況になり、多くの成果を発表することができました。そして、その次の第5回の会議をどうしようかということになり、沖縄でEMを中心にしたUV国際会議を開こうと言うことを決めて戻ってきました。そのあとは、御承知のようにコロナウイルスのパンデミックが起こって、何もかも進めることができなくなってしましました。また、大変不幸なことに、正木先生もコロナウイルス感染で亡くなってしまいました。ある意味で志半ばであり、EMの真の成果が多数出始めた時でした。ですから、正木先生が言われる宇宙の法則に反さない、地球の未来の在り方のモデルを作る課題が残されており、EMグループ全員でそれを実現せねばなりません。同時に世界中の課題になっているSDGsを望ましい状態で実現するには、EMの応用以外にはありえないと私は断言しております。

結論的なことを言えば、EMを空気や水のごとく徹底して、あらゆる場面に使うことが必然的となりますが、効率のいい実証的な情報を共有しながら、一つずつ具体的な事例を習熟し、生活化するということになります。ある意味で、今回の国際会議は、EMの再出発と言いますか、次元を変えた再出発になるということを認識して、この会議の主旨をご理解いただければと思います。今回はコロナウイルスの関係上、zoom会議となり、海外との交流も困難な状況ですので、取りあえずは日本で行われている事例を発表してもらいました。次回は、2年後の2024年11月に沖縄で開催の予定です。


第1回正木一郎記念 ユニバーサルビレッジモデル・EM国際会議に寄せて
正木幸子氏

この度は正木一郎記念国際EM会議を開催して下さり、有難うございました。正木幸子と申します。この貴重な会議に主人に替わって私のような者にご挨拶の機会をいただきましたことを心から感謝しています。
実は主人は、現在世界の様々な地域では、解決できないと考えられている核汚染だけでなく、生態系の崩壊による環境汚染が深刻な問題になっている為、主人の属しているマサチューセッツ工科大学(MIT)のIntelligent Transportation Systems(iTS)研究センターのグループは、現在、人類が陥っているこれらの深刻な状況は、科学者が競争ではなく、協力してこれらの問題に取り組まなければならない段階に来ているという理解のもとに、国際会議を立ち上げることにし、その名称も世界中の問題を全て解決することを目標としたUniversal Villageとしました。
これら全生物の共通部品である微生物は、また同時に、食物、水、空気、その他の物質の循環と浄化においても、最も重要な役割を果たすことによって、全地球生態系が恒久的に作動するという意味でも、全地球生態系にとって必須の存在であることが明らかになりました。
こうして、地球生態系の法則を見出すことによって、理論的には、生態系に係わる全ての問題を解決してくれる微生物という万能薬が存在することが証明されたとは言え、これまで、微生物が何らかの問題を解決したという例を聞いたことがなかった彼は、これらの研究成果に確証を持つことができず、2014年MITで開催予定されている第二回Universal Village国際会議で発表するのは、全地球生態系の法則だけを発表することにしました。そしてこの国際会議の目標を、微生物の生息環境を脅かす要因を除去するために、1)殺虫剤、化学肥料、除草剤などの有害化学物質を使用しない有機農業の創出、2)化石燃料、原子力発電に替わるグリーン・エネルギーの開発、3)プラスチックなどの石油製品に替わる新しい物質の開発という三つの分野の研究・開発を促進するための共同研究を呼び掛けることにしたのです。
ですから、第二回 Universal Village 国際会議までは、世界中の問題を解決することができることを目的としたとは言え、実質の伴わない名ばかりのUniversal Village 国際会議だったのです。しかし、幸運なことに、この第二回国際会議で比嘉先生にお会いし、「全地球に係わる全ての問題を完璧な形で解決してくれる万能薬」である酵母、乳酸菌、光合成菌の微生物叢EMの素晴らしい働きを知ったことよって、名ばかりのUniversal Villageは、終に、世界中の生態系に関わる全ての問題を解決することができる文字通りのUniversal Villageになれたことを、主人は比嘉先生に本当に感謝しておりました。
今回の会議を通じて、主人の比嘉先生への感謝をお伝えする機会と、多くの方々と比嘉先生への感謝を共有できる機会を与えて下さったことを心から感謝いたします。有難うございました。


八代先のこどもたちのために: 前島由美氏


記事一覧へ