第178回 EM活用による環境中の機能性DNA増強効果



前回では、環境中の微生物の機能とDNA密度の重要性について述べたが、結論的には、光合成細菌や有用な発酵菌や窒素固定菌やリン溶解菌等々の機能性の高いDNAのレベルをいかに高めるかということになる。

耕起を前提に、化学肥料や農薬中心の現代の農業は、このような微生物を累積的に増強する仕組みとは真逆の状態にあり、この構造的な欠陥が微生物応用のネックになっている。

自然生態的な効果を最も効率よく農業に活用することを優先すると、不耕起栽培以外に選択肢は無いということになる。前号を含め、これまで述べた膨大なEM活用法も不耕起栽培を前提とする農法による根本的な改革が必要となってくる。

今回紹介する事例は、EM活用による不耕起栽培の基本を提示する内容となっているが、要は素人でも簡単に実行でき、驚異的な成果を上げていることである。農機具の大半は不要となり、作付けの連続的なローテーション、空間や時間の効率的な活用の成果は、それを実行した素人に、人類の食糧問題の解決を実感させる力を持っていることである。SDGsはもとより、様々な農業振興の基本は、EM活用の不耕起栽培にあることを深く認識すべきである。





































































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