昔から体に良いとされてきた玄米はLPSも豊富です。穀類では細菌が表面に共生する関係上、LPSは外側に多くなります。だから精白米より玄米の方がLPS量が多いのです。またLPSは漢方薬にも多く、十全タイホ湯については、有効成分がLPSであるという論文も出ています(※1)。
ところで、植物の栽培に、化学肥料を使うと細菌の種類が偏り、農薬を使うと細菌が死滅します。こういったことから、近年野菜についているLPS量は減っています。野菜のビタミンやミネラルが昔よりずいぶんと少ないのと同じで、野菜本来の力が弱くなっているとも言えるでしょう。
(※1)Uncovering potential ‘herbal probiotics’ in Juzen-taiho-to through the study of associated bacterial populations, Bioorganic & Medicine Chemistry Letters 25 (2015) 466-469