第123回 -新量子力学入門-




 表記のタイトルは、9月上旬にヒカルランドから出版された「愛と微生物のすべて」という本のサブタイトルである。比嘉照夫、森美智代、白鳥哲共著で、量子力学の基点となる意識や想念の重要性と、それに関わる微生物との関係について述べたものである。
 福島の原発事故の放射能汚染対策や、大津波の災害後の環境衛生対策に対するEMの効果やボランティア活動の成果については、本誌や「ウェブエコピュア」等々で詳しく紹介し続けてきた。同時に、EMの万能性についても様々な事例から説明し、最終的に到達したのが、EMが重力波のエネルギーをスーパーコンダクター的に介在する力を持っていることであり、その力は至高の利他、すなわち愛という想念で決まるというものである。
 量子力学の応用は日進月歩であるが、古典的な旧来の物理学では全く歯が立たない分野であり、ましては素人に理解できる筈はないと考えがちである。とは言え、EMの万能性を考えると、量子力学以外に説明する方法はなく、ついに独断と偏見に満ちあふれた「比嘉セオリー」なるものを出す羽目になったのである。
 昨年の10月に名古屋大学で開催された、第3回ユニバーサルビレッジ国際会議で、EM関連の14題の発表が行われたことは既に述べた通りである。この会議の発案者で会長でもある、MIT(マサチューセッツ工科大学)の教授である正木博士は、基調講演で、「微生物が原子転換を行っている」という比嘉説について、世界の科学者は検証し、食料や環境や放射能汚染対策、マイクロプラスチック問題や原子力に変わるエネルギー問題等々の解決に当るべきであると提案されたのである。
 当然のことながら、比嘉説(セオリー)が単に微生物が原子転換を行っているという単純な話では誰も信じてくれない事は承知の上で比嘉セオリーの概念を仮説としてまとめることにしたのである。
「愛と微生物のすべて」の著書の51ページにその仮説を公開し、実際にEMを使った人々を中心に比嘉セオリーの理解を深め、日本をそのモデル国家として人類の安寧に役立てたいと考えたのである。



 詳しくは本書に述べた通りであるが、一般に難解とされる量子力学の理解には実体験的裏付けがない限り、我が身のものとはならないのである。
 量子力学の原点は、光が波であり粒子でもあるという重ね構造を持っており、測定された時点で、光または粒子となり、その重ね構造は同時に測定することは不可能ということから始まっている。このような構造は、素粒子の段階からあらゆる物質に共通するものであるが、精神界も含め例外はないということになっている。すなわち、存在する現実には必ず真逆の潜在的存在があるということである。
 EMの世界では、周知の事実であるが、EMの活性液やEM団子を作る場合や使用する現場において感謝を込め、この活用が成就するように祈ると効果は抜群となる。そのため、「EMは神様だと思え」と指導し、物議を醸しているが、その効果は祈りの奇跡と重なることもまた事実である。
 祈りの力は量子的エネルギーであるという共通認識が高まるにつれて、その量子のエネルギーが万能的に機能するという考え方は確かなものになり始めている。アインシュタインは、このような現象の未来を感知していて、従来の科学では通用しない量子力学の世界にすべてを解決するカギがあり、その原点が愛(至高の利他)であると娘宛の手紙に書いていることは公知の事実である。
 このようなことは、量子力学の応用に当って、ほぼ認知され、人間の意識がすべてに波及し、すべてが決まるという宗教的な話となり、科学と宗教が統合されるという期待感もある。



 そのような経緯から、EMの万能性を説明するためには、従来の古典物理学では限界があり、その作用を、量子力学的な観点から説明を試みたのである。しかしながら、最終的には、素粒子を含め、あらゆるものにエネルギーを与える存在がなければ、この説は成り立たなくなるのである。
 比嘉セオリーは、ケルブラン等による微生物による原子転換の事実を踏まえた上で、『微生物が重力子を持っていて、その重力子によって重力波が発生する』と言う関英男博士の主張をもとに、EMが重力波を発生し、量子の世界(素粒子)にエネルギーを賦与し、原子転換はもとより、万能的な機能を発揮しているものと想定し、様々な状況証拠を集め、実証を始めたのである。
 その結果が、福島での放射能汚染対策であり、塩を化学肥料や農薬に代替する技術であり、塩や木炭でエネルギーフィールドを作ったり、送電線の潜在電圧を活用し、野生動物の対策を行ったりする量子うなり(コヒーレント)の応用を進めてきたのである。その成果は多くの人々によって実証され、普及し始めている。
 このような経緯を踏まえ、全宇宙の存在を支配している重力波を原点とした考え方をまとめたのが、比嘉セオリーの概念である。

 まず便宜上、全空間を支配している状況を海に例え、すべての根源を支える重力の海、その上に何にでも変わり得る量子の海、さらに量子の海から物質界のエントロピーの海との間をつなぐ役割を持つフィールドをシントロピーの海として分け、その特徴をエネルギーの状態と波動の次元と各々の海の特性に関する説明を付け加えたものである。
 すなわち、最上部は、伝統的な物理学の法則が通用する世界で、全てが連続的で不可逆の海である。したがって、原子転換に際しては、膨大なエネルギーが必要であり、生命や物質は酸化によってエントロピーを増大し、必ず亡ぶという法則に従っているのである。
 その下のシントロピーの海は、三次元波動(フラーレン、カーボンマイクロコイル、カーボンナノチューブ等々)によってエネルギーの整流水準が高まり、エントロピーの増大を抑える機能を果たしており、あらゆる物質の劣化防止(蘇生)の役割につながっている。
 その下に量子の海があり、シントロピーの海は量子の海からエネルギーをもらう構造となっている。
 量子の海は、粒子と波の重ね合せ構造を原点に、モノポール状態になっており、すべての存在や想念に対し、正と反、実と虚、等々の真逆の重ね構造的状態となっている。素粒子は量子エネルギー次第で何にでも変わり得る状況にあり、原子も量子エネルギーのレベルに応じて転換される状態にあるものと理解し得るものである。
 その量子の海にエネルギーを与えている存在が、重力の海である。すなわち、大宇宙由来の重力波を微生物の持つ重力子がスーパーコンダクター的な機能でつなぎ、量子エネルギーが活用できる仕組みになっているものと考えている。

 すでに述べた関博士の説では、微生物が重力子を持っており、重力波を発するということになっているが、比嘉セオリーでは、微生物は重力子を持っているが、微生物が直接的に重力波を発するのではなく、その微生物の重力子は、大宇宙を支配している重力波に接続するスーパーコンダクターとして機能しているという考えである。
 量子力学の世界では、意識が最上位にあり、全てのエネルギー現象は意識が基点になるという説は極めて重要な発見であり、アインシュタインは、それを決めるのは「至高の愛」であると断言しているのである。
 祈りの奇跡は、人類史の中で連綿と続いているが、すでに明らかなように、人体の90%は微生物で占められている。その中にはEMのような機能を持った微生物が多数存在しており、至高の利他(愛)や祈りが、そのような微生物達にスイッチを入れ、その結果、微生物の持つ重力子がスーパーコンダクターとして機能し、宇宙を支配している重力波から量子のエネルギーが得られるようになり、万能的なことが起こると言えるのである。

 量子力学の応用に不可欠な現象として、本図の右端に示すエンタングルメント(量子もつれ)がある。すなわち、すべての存在物は量子ビットによってつながっており、相互に影響するという力がマイスナー効果によって支えられていることである。この現象は、全知全能的な力によるものと考えない限り答えはないということになる。
 同時に、重要なことは、左端にある量子のエネルギー伝達方式である。すなわち、スーパーコンダクターによってコヒーレント(量子うなり)状態になると、生命や物質に必要なエネルギーを過不足なく送る力になり、原子転換のエネルギーとしても機能するということである。
 すなわち、この両者は、いずれも重力波に連動しており、微生物由来のスーパーコンダクターによって機能していると考えない限り成立しないものである。
 この一連の原理は、すべての生物生産、生物の健全度やあらゆる物質の機能性の向上、災害の軽減、省エネ、ダイオキシンや放射能を含むあらゆる環境問題の解決に活用され始めており、量子力学の応用に不可欠なものである。
 比嘉セオリーは、福島の放射能汚染対策をより効率良く進めるために、これまでのEM技術の視点を変え、EMの持つスーパーコンダクター的な性質に着目した結果として明らかになったものである。このような仮説が、本物のセオリーになるためには、より多くの人々の検証が必要であることは改めて述べるまでもない。




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