前回に述べた通り、朝霞厚生病院の実証的な目標は、「食の安全と医の安心」である。スローガンとして見れば、「食の危険と医の不安」に対する反語であるが、この目標を極めることは、一般の病院では不可能である。 前回は潜在的な医の不安である院内感染対策について、EMによる清掃や、EMの院内におけるスプレーによって、ほぼ完璧に対応が可能であることについて述べたが、この処置は、インフルエンザ感染拡大防止にも顕著な効果が認められている。 本シリーズでも度々述べたように、EMは口蹄疫やトリインフルエンザはもとより、あらゆるウイルス性の感染対策にパーフェクトな成果を上げている。この場合のポイントは、EMを薬の代替として使用するのでなく、衛生管理はもとより、掃除、洗濯、調理や風呂等々、あらゆる場面にEMを活用し、環境中のマイクロバイオーム(微生物相)を善玉菌にするという、異次元の認識が必要である。 EMで掃除したり、常時EMを活用している保育園や幼稚園や学校等々では、インフルエンザによる学級閉鎖は殆ど起こらないということは、今やEM関係者の間では常識となっている。 このような経緯から、EMを使い始めた朝霞厚生病院でも、インフルエンザの感染拡大は全く起こっておらず、特に高齢者の入院が多い病院としては、「医の安心」につながっている。とは言え、「医の安心」の究極は、「どんな病気も治し、病気にならない」ということに帰結することを忘れてはならない。 「食の安全」は、その栽培歴で農薬や化学肥料を使わない農産物からスタートする必要があり、畜産や水産も基本的には無投薬が原則である。 すでに述べたように、EM技術は、そのような願望を安全で快適、低コストで高品質、善循環的で持続可能というレベルで達成しているのである。 食の安全の先にあるのは、「食による病気の予防と治療」がパーフェクトになる必要があり、EM生活に徹すると容易に実現できるものである。 今回は、朝霞厚生病院で実施している「究極の食を支える」EMの活用事例を紹介したい。
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