St Gallenから



 スイスのSt GallenにあるSt Gallen大学で第37回のSt Gallen Symposiumに参加しています。ここの学生さんが主催して、世界からも参加して学生さんが200人ほど参加しています。そしてスイスやヨーロッパの方が多いのですが、世界のビジネス界のリーダー400人ほどが参加しているのです。早くも37年目ということですが、私がこの6年間参加している(このカラムでも1月に何報か書いています)、もっと名の知られたダボス会議と同じ頃に発足しているのですね。

 第1日の5月31日はKeynote Sessionでは前イラン大統領のKhatamiさん(去年、国連大学―カラム2006/08/25--、今年もダボス会議でお会いしましたが、お付きの人がすぐに私を見つけてくれました―写真1)などが話され、私もパネルでしゃべりました(これらは(www.stgallen-symposium.org)のvideo-streamingで見ることもできます)が、PricewaterhouseCoopersのCEOのPiazzaさん(写真2)と一緒でした。


写真1


写真2

 皆さんは主にビジネスの話をしているのですが、私は若者へのメッセージを主体に呼びかけました。学生さんたちからも歓声が上がり、とても受けました。司会が英国人のLord Griffiths of Fforestfach でしたが「最高だ」といって喜んでくれました。この後でも何人もの方から「すばらしい」といわれましたが、学生さんが沢山よってきてくれて、夜まで結構盛り上がりました。日本からも17人ぐらいの学生さんが参加していますが、約半分が留学生で、Argentine, Singapore, Malaysia, Poland, US等々、多士済々で、よかったです。会場で15年ほどから日本側のお世話をしてくださっている元財務官の行天さん、いまの財務官の渡辺さん(去年も参加していただいているそうです)との会場で(写真3)、そして学生さんたちとのスナップをお見せします(写真4)。


写真3


写真4

 2日目の夜はこの会議を日本側でお世話されている日本からのかたがたとこの辺では有名なレストランGupfですが、眺めは最高で、またワインセラーがすごいのですね。ところが、なんと最悪の天気で雨、ガスが多くて山の上なもので何も見えませんでした。しかしお客様は最高でした。上にご紹介した行天さん、渡辺さんはもとより、在ハーグ小和田さんご夫妻、到着されたばかりの張トヨタ会長ご夫妻、国松元警察 庁長官(スイス大使もされた)、阿部スイス大使ご夫妻、堤さん(三菱商事役員で元通産省事務次官)、NHKの今井さんご夫妻、Credit Swissの鈴木会長ご夫妻(この数年、日本の参加者のお世話をしておられます)等々でした。この方たちが、いろいろとこのSt Gallenの応援をしておられているのです。

 この場所からコンスタンツ湖が見下ろせ、その向こうがドイツ、そこの近くで毎年Lindau Meeting with Nobel Laureatesが開催されているのです。これに参加した日本の若い研究者を何人か知っていますが、Nobels賞受賞者たちとの交流にとても刺激を受けるようですね、日本とまったく違う雰囲気だな、といっていますよ。去年は化学がテーマで野依さんが参加したと思います。第2次世界大戦敗戦後のドイツが、若い研究者の育成をと、50数年前に始めたプログラムのようです。人を育てる教育政策とはこうでなくてはいけません。もっと、若者を信じることです。

 St Gallenでは、明日2日の最終日も出席して、3日にロシアのSt Petersburgへ向かいます。