DNDメディア局の出口です。これからは、慣れ合いの古い利権体質から脱却 して政策実現の清新な政党だよね、という多くの期待を背負って誕生した民主、 鳩山政権ですが、いまやどうでしょう。あれよ、あれよという間に期待外れが 失望に変わって、その不満や怒りが爆発寸前です。
民主議員のいくつもの詭弁を耳にすると、またか、と嫌になるし、ホトホト 疲れる。なぜ、現実から目をそらして説明しないのか。ごまかしや、うそは、 賢い庶民に見透かされてしまいます。そのあやしさが、民主凋落の一番の原因 だと思います。
あの燃えるような"平成維新"から、もう6ケ月余り。70%近くあった支持率 は、30%台に急落しました。民主がダメだからといって、いまさら自民への先 祖がえりという流れもみあたらない。こんな時に、なにやらざわついた内部抗 争が表面化するのだから、民主という政党は、しぶといというか、よほど運が 強い。が、次から次と政治献金をめぐる不祥事が連続し、その問題の対応の躓 きによって、政局の潮目が変わった、と見る向きがある。
各メディアは、最近の世論調査の結果として、ここ数日、民主の政党支持率 の急落をいっせいに伝えていました。この世論調査が、結果的に民主不支持の ムードをあおるのだから、次の4月の調査結果は、さらに民主にとって悪い数 字が出るかもしれません。今夏の参院選を控えて、民主陣営の頼みの綱は、行 政刷新大臣に就任した枝野幸男さんらが切り込む、独立行政法人などへの事業 仕分け作業と言われます。なにやら、いまからパフォーマンス臭いのだが、支 持急落の歯止めになるか、どうか。それは5月の世論調査にどうあらわれます やら〜。
さて、その調査結果に、民主議員の気にかかる発言を織り込んでみましょう か。まず、目を引いたのは、JNN。鳩山政権への期待度の変化を聞いた結果、 「前は期待したが、今は失望している」という回答が48%を占め、その「失 望」の理由を尋ねると、「政治とカネの問題」が40%と最も多い数字を示しま した。
深刻なのは、土地購入をめぐる事件で元秘書ら3人が起訴された小沢幹事長 の進退問題で、「幹事長だけでなく、国会議員も辞めるべき」と回答したのが 43%でトップ、加えて8割以上が幹事長の辞任以上のけじめを求めていました。
その小沢幹事長といえば、9日の名古屋での記者会見で、支持率が続落して いることを聞かれて、「一番高い時より少しは下がっているが、かつての民主 に比べたら、まだまだ、はるかに高い支持率だ」との見方を示したのです。ご 自身のけじめが問題にされていることを少しも意に介さない。この辺は、剛腕、 小沢さんの真骨頂なのでしょう。堂々としてご立派です。政治家を40年もやる と、こんな風な貫禄がでてくるのでしょうか。
読売の調査では、今年の夏の参院選の結果、民主が参院でも過半数を「獲得 する方がよい」と答えた人は33%にとどまり、「そうは思わない」が57%と多 数を占めました。つまり、民主の勝利を望まない、人が多いということです。 この見出しは、一面トップの扱いでした。民主にNOを突き付けた格好です。
その背景には、やはり「政治とカネ」の問題があります。鳩山首相と小沢幹 事長の政治資金問題に続き、逮捕・起訴された石川知裕議員、そして小林千代 美衆院議員陣営に対する北海道教職員組合の違法献金事件が発覚しました。
小林議員陣営の会計責任者だった北教組の幹部ら3人が逮捕された時、記者 への質問に小林議員は、「いっさい、知らない。それと、まだ起訴されるかど うか、わからないので…」という意味のあいまいな発言に終始しました。あわ てていたのでしょうが、こんな時に、「起訴されるか、どうか」というセリフ が、どれほど意味があるのか。古参株の老練な議員のような切り返し方は感心 しません。おやおや、と思いました。
どうして民主の議員はこんなふうに逃げ口上に走るのか、と首をひねってし まいました。今朝の読売社会面は、民主、小林議員陣営に1600万円の違法な選 挙資金が流れたとされる事件で、小林議員に参考人として事情聴取を要請した、 と事態の深刻さを裏付ける記事をのせていました。周辺に捜査の手が忍び寄っ てきます。禊して議員を早く辞めた方が得策です。今夏の選挙に近付けば、そ れだけ民主にとってイメージダウンです。万が一、強制捜査という局面でもニ ュースの扱いは大きくなるし、これまでの事件が丸ごと報じられる騒ぎになっ てしまいます。ダメージコントロールは企業不祥事ばかりじゃありません、政 治の舞台とて、同じ理屈で、次に求められるのは、何を守るか−の優先順位な のです。鳩山さんや小沢さんを守ろうとするなら、考え方としたらそれでよい し、そういう考え方もあるわけです。トップを守る、というのも至上命令にな ります。が、その反面、それによって失うものを覚悟しなければならない、こ とは言うまでもありません。何を守るのか、国民の生活であり、命という気高 い理念があるのなら、鳩山さんも小沢さんも、身を引けばいい。清新な党首、 幹事長を立てて新生、民主の出直しを望む、有権者は少なくないハズです。そ れと、詭弁や逃げ口上は、もう止めていただきたい。
さて、ここで民主と組合の慣れ合いが、クローズアップされてきました。民 主議員は、組合の利益代表が少なくない。朝日新聞は8日の朝刊で、連合傘下 の労働組合や関連政治団体などが2006年から08年の3年間で、自ら擁立・支援 する民主党の国会議員35人に対して、政治献金や政治資金パーティー券を購入 するなどして11億円を超える資金提供していた、と独自の調査でスクープしま した。
また3日付の朝刊でも、「総選挙フル回転」、「7閣僚が組合系」という見出 しで、選挙で金と人を出し、代わりに政策を実現してもらうーという労働組合 と民主党の関係の実情を探っていました。
同日の社説は、「民主党の暗部」というタイトルでした。「今回の北教祖の 事件によって白日のもとにさらされたのは、民主党が構造的に抱え込んでいる かもしれない闇の部分である」と指摘し、せっかく政権交代を起こしたのに、 55年体制と同じように次から次へとカネ絡みのスキャンダルが発生する。新し い政治文化を期待した民主党も、しょせんは古い体質の金権政党なのではない か。そうした幻滅が有権者の間に広がりつつある‐と述べ、「それにしては、 鳩山首相や民主党から伝わってくる危機感はあまりに薄い」と猛省を促してい ました。
これでは、「日本にとって極めて不幸であり、危険な展開である」と続け、 「暗部を摘出し、体質を作りかえる。従わない幹部は、更迭してでも前に進む。 その覚悟を首相に求めたい」と、言い切り、胸のすくような内容でした。朝日 が、本気で怒った。そんな印象の特異な記事でした。
読売の世論調査でも、民主党が自浄能力を発揮している、と思う人はわずか 8%しかなく、そうは思わない、が84%に達しています。ここでもJNNと同様に、 小沢氏は幹事長を「辞任すべきだ」が78%で、民主支持層でも63%が辞任を求 めています。また、幹事長を辞任すべきと回答した人に限って「衆院議員を辞 めるべきか」でも「辞職すべき」が68%に上ったというから、小沢さんへの辞 任を求める声は、当面、鎮静化の兆しは感じられません。まあ、いずれにして も今夏の参院選を控えて、小沢幹事長らの進退問題が大きな焦点となりそうで す。
世論調査の信頼度が高いNHKの結果では、鳩山内閣の支持率が38%、不支持 率が50%と政権発足以来初めて、不支持が支持を上回った。支持率は、2月の4 7%と比べて−9ポイント、1月の52%と比べて−14ポイントと大幅に下落した。 NHKの解説では鳩山政権の支持率急落の原因を政治とカネの問題、政策の混迷、 利益誘導などを指摘し、今後、執行体制の見直しなどが迫られる、としていま した。
特に普天間基地をめぐる移設問題。なんと、その有力候補地が、名護市の米 軍キャンプ・シュワブ陸上部で、この案を軸に最終調整が続く、と見られてい ます。国外、県外と強く叫んで選挙に臨んでいた鳩山さんでした。あれこれ候 補地が浮上するのか、と見ていたら、手持ちの札がなかった、ということでし ょうか。
しかし、名護市といえば、今年の1月24日の選挙で、名護市辺野古に移設す る、とした2006年の日米合意に反対した候補が勝利し、民主は、共産、社民、 国民新などと一緒にその反対派候補を支援したという経緯があります。この選 挙結果で、名護市への移設実現は困難とみられていました。が、今度は、民主 のキャンプ・シュワブ陸上部という動きに対して、名護市市議会は、この陸上 案に全会一致で反対を表明しました。国民新党への抗議決議も可決しました。
米国が受け入れ可能なのは、シュワブ陸上案と言われています。さて、ここ でどう沖縄県民や名護市民を説得するのか。ここが焦点になってきました。す ると、ここでの鳩山首相の発言が、なんともフォローのしようがない残念な内 容でした。
「沖縄のみなさんの理解が得られる案に集約させるプロセスが必要だ」とい う。いま、この事態の深刻さを少しも理解していない、と指摘されています。 名護市長や議会、それに市民があくまで反対で県民のみなさんの理解が得られ ないなら、キャンプ・シュワブ陸上案は断念する、という意味でしょうか。そ して5月末までに、普天間基地移設が決まらねば、本当に首相の進退をかける のでしょうか。いやはや、鳩山さんの発言を聞いていると、ほんと、なんとい うか、悲しくなってしまいます。
選挙後の名護市への受け入れについての困難さは、多くの識者がこの事態を 想定して警告していました。名護市民の反対を蹴散らして、民主や連立を組む 各党が、ここへきてごり押しを容認するのでしょうか。どっちに転んでも、こ りゃあ、大変です。
さて、いま時の人、といえば、政策通で知られる自民古参の与謝野馨さんで す。予算委員会で質問に立ち、鳩山首相に向かって、平成に入ってこんな大き な額を脱税した人はいない。鳩山首相は、平成の脱税王じゃないですか、と迫 ったのは記憶に新しい。その与謝野さん、民主は内閣が倒れるような事件が相 次いでいるのに自民の評価が高まってこない、攻めが甘い―と吠え、本日発売 の月刊誌『文藝春秋』(4月号)の寄稿では、新党結成への理念や意気込みを 明らかにする一方、鳩山首相の資質について言及しています。
「平成の脱税王」という言葉は決してオーバーなものではなく、字義通りの 意味である、として、「この巨額脱税の一件は、鳩山氏の資質が厳しく問われ る問題である」とあらためて指摘し、2002年から毎月1500万円もの「お小遣 い」を母親からもらっていたわけですが、「自分はまったくしらなかった」と 強弁し続けているが、本当に知らなかったとしたら、「それこそ総理大臣失格 ではないか」と言うのです。
与謝野さんは、その真意について「70歳を超え、閣僚や党の役職も数多くこ なしてきて、いまさら党利党略もない。本当のことを、勇気をもって語るのが 政治家であるという信念を持っているからだ」と名言を吐いています。
政治家は、与謝野さんの言う通り、勇気をもって語って欲しい。討論や答弁 に立って、しゃべりながら微妙に本質をはぐらかす議員、受け身ながら相手の 昔話しをひっかきまわして攻め手に回る議員、質問者の言葉をそのまま引用す るだけの安直な議員…政権能力があるなし、というレベルを越えて議員の質が 落ちているということでしょうか。
二大政党制というのは、いつでも政権交代が可能という。が、どうもその辺 もあやしくなってきました。民主に変わる別の受け皿がみあたらないから、さ らに政党離れに拍車がかかり、行き場を失って膨らむ一方の無党派層が、次に どんな行動にでるか。生煮えのマニフェスト倒れによって民意に落胆が広がり、 一気に政治離れを引き起こしているようです。いま無党派層が漂流を始め、政 治が再び混沌としてきたことは、きわめて憂慮すべき事態だと思います。
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◇「フェアリーデバイセズの創業秘話」
【連載】東京大学産学連携本部副本部長の山城宗久氏の『一隅を照らすの記』
は第16回「妖精たちの願い」で、どこかタイトルにメルヘンチックな匂いが漂
ってきます。が、バンクーバー五輪の女子フィギュアの観戦に少し触れている
のですが、本題は、ご自身の本業である、産学連携プラザ及び隣接するアント
レプレナープラザに入居している東大発ベンチャー「フェアリーデバイセズ」
の支援の話に展開していきます。
なんと、この社名が"妖精たちの機械"と訳すらしい。まあ、なんと洒落てい
るのでしょう。その会社の藤野真人代表取締役とのやり取りから、創業時の動
機に話が遡ります。これが素敵なんです。
〜彼は、元々、東京大学大学院医学系研究科で、基礎医学の研究者を目指す
学生でした。東大病院の実習で長く入院している幼い女の子と知り合いました。
その子の枕元には、いつも小さなクマのぬいぐるみがあります。病院内のどこ
に出歩くにも必ず持ち歩いていて、「いつも一緒だから寂しくないよ」と言っ
ていたそうです。
その少女の手術の日、医療機器に囲まれた手術台の枕元に、クマのぬいぐる
みが置かれていました。その光景に感動した藤野氏は、「医療機器が、少女を
生かすために必要で大切なものであるのと同様に、クマのぬいぐるみもまた少
女が生きるためにとても大切なものに違いない」との思いに至り、大学院を中
退し、フェアリーデバイセズを創業した、という。
同社の第1号製品は、ステラウィンドウという星空鑑賞ソフトウェアです。
付属のセンサーを動かすと、そのセンサーの向きに連動した星空がディスプレ
イの画面に現れます。
「自由に外に出られず、散歩できたとしてもお昼だけという長期入院の児童
に、狭い病室の中でも世界の広がりを感じて欲しい、無限の星空を見て、果て
しなく広がる外の世界に希望を持って欲しい」という藤野氏の願いから生まれ
たこのステラウィンドウ、昨年末から、紀伊国屋、丸善、三省堂といった大手
書店で取り扱いが始まっています。
う〜む、いい話ですね。「一隅を照らすの記」にふさわしいストーリーです。
◇「ジャーナリズム戦争時代」。
【連載】米国弁護士、服部健一氏の『日米特許最前線』第53回は、前回に続い
て「ジャーナリズム戦争時代(2)」。もうジャーナリズム戦争時代に突入し
ている、としてその具体的事例を紹介しています。
その第1が、トヨタバッシング。議会といっても一律じゃなく、メディアも
同様です。興味深いのは、「トヨタの米国副社長と豊田社長自身が証言した翌
日のジャーナリズムは、若干和らいだ報道になっていることは間違いない。そ
の要因になったのはトヨタの重役達が証言したということよりも、公聴会の最
中に発表された米国費者団体専門誌『コンシューマー・レポーツ』の2010年の
自動車評価レポートだろう」と言う。その中味について詳しく紹介しています
ので、本文をご覧ください。この辺の言及は、さすがです。
いずれにせよ、議会がスケープゴートを探してきた様相は明らかなようだが、
ここまでジャーナリズムに叩かれるトヨタの被害は甚大である、としながらこ
ういうジャーナリズム・リンチが他にもある、として次に事例として挙げてい
るのが、タイガーウッズ。
「不倫で大騒ぎになっているが、先日の一方的ステートメントの発表で、Go
lf Writers Association of America(米ゴルフ記者協会)はボイコットし、
ジャーナリズムは逆に益々悪化したと騒ぎたてている。どうも釈然としないの
は、この問題はタイガーの不倫という個人的問題で、本来はタイガーとエリン
夫人の問題であり、低俗なタブロイド誌ならともかく、一般的ジャーナリズム
がしゃしゃり出る問題ではないはずだ−と持論を展開しています。
服部さんは、ジャーナリズムの陥りやすい問題をえぐり出しながら、戦勝国
と敗戦国の関係、そして民主主義とはーの視点を外しません。とくに我が国の
あり方には、厳しい目でウオッチされています。
◇「ネットワークとネットワーキング」
【連載】特許庁審査業務部長の橋本正洋氏の『イノベーション戦略と知財』第
15回「イノベーション政策学、その3」。産学連携やクラスター政策で重要な
意味をもつ、ネットワークとネットワーキングに言及しています。なんじゃ、
ネットワークなんていまさら、論じるほどのものではない、とお考えの方もい
らっしゃるかも知れません。が、この橋本理論に触れると、ネットワークの概
念が実に奥深い事に気付かされます。まさに目から鱗状態です。そのさわりを
紹介しましょう。
〜ネットワーク論の論文は、その題材が非常に広範囲です。自然界、特に生物
界、たとえばインフルエンザウィルスの伝搬や生体内の物質伝搬など。さらに
は人間社会の複雑なネットワーク。はたまた、いまはやりのスマートグリッド
に関係する電源の系統ネットワークなど、様々なものがケースになります。上
述のGuimeraの論文では、「ハブとコネクター」の概念を、大腸菌(E.coliと
いいます)の代謝系のネットワークで実証していきます。ウィークタイズを提
唱したGranovetter教授は、社会学の専門家で、人間社会の中で、強い絆より
弱い絆の方がより新しい情報を得ることができることを示し、「弱い紐帯の強
さ」 を示しました。筆者はGuimeraの理論を応用して、地域クラスターのネッ
トワークにおける研究大学の機能の研究を報告しました〜。
いかがですか。ご関心がある方は、サイトのトップページの橋本さんの連載
コーナーからお入りください。
◇EM活用での農業の未来像
【連載】比嘉照夫名桜大学教授の緊急提言『甦れ!食と健康と地球環境』の第2
2回「食と健康、環境を守る農業の未来像2」は、まさに農業の未来像と題しな
がらEM技術によって農業に産業としての付加価値をつけ、その先に社会貢献が
達成されることを強調し、農水省が農業の環境対策として新年度に取り組む3
つの課題を克服のため、EM技術の活用がいかに効果的で実践的かを分かりやす
く解説しています。比嘉先生の論文は、単なる観念論じゃなく実践の中から根
付いているものであり、現在、全国や海外で実証され、具体的な成果を生んで
いるところが確かなところだと感心しています。
その3つとは、地球温暖化対策であり、有機農業の推進であり、環境保全型
農業の推進です。例えば、まず水田における地球温暖化の原因が、大型機械の
燃料、化学飼料や石油由来のエネルギー、水田から派生するメタンガスにある
とし、それらの問題解決をEM活用でほぼ完全に抑制される、と断言し、群馬県
伊勢崎市で実施した5haの水田にEMを活用した米麦二毛作の兼業農家の取り組
みを紹介し、その効果を数値化して見せています。
以下は、EM活用の事例です。
メタンガスに関しては、「EMを家畜の飲料に添加したり、飲水に混和して活
用すると悪臭はもとよりメタンガスの発生を抑えることが容易であり、これも
CO2取引枠として活用できる可能性がある。水田の大半は外部から肥料を加え
る必要は殆んどなくなるため畜産の廃棄物をEM処理し畑作でスラリー状で活用
すれば堆肥を作る必要がない」という。
有機栽培の推進でネックとなっている堆肥化のコストについては、「規模の
拡大は困難と思われているがEMを添加し悪臭の発生をおさえた液状の有機肥料
の活用はこの問題を根本から解決する力がある」と説明しています。ご関心の
ある方は、前回の「農業の未来像その1」から合わせてお読みください。また
ご意見もお待ちしております。