◆ DND大学発ベンチャー支援情報 ◆ 2009/03/25 http://dndi.jp/

民主・小沢代表「続投」の真意を読む

 ・金丸氏凋落の構図と東京佐川急便事件の教訓 
 ・陣列を組んで再び挑む地検特捜は、いま剣が峰
 ・【コラム】黒川清氏「東大とノーベル賞」
 ・【連載】論客の石黒憲彦氏と実践の比嘉照夫氏

DNDメディア局の出口です。民主党の小沢一郎代表は、なぜ、世論の風に逆 らって続投を表明したのだろうか。本気で政権奪取を狙うならば、この機にこ れっぽっちもの疑惑をそぎ落とし、一刻も早く辞意を表明する方が得策と誰も が思うところでしょう。私もその一人です。


なにより政治改革を旗印にする清新の民主党のイメージにふさわしい党首の 禊(みそぎ)というものです。上げ潮の民主党から、苦難の小沢代表を切り離 す訳にはいかないのだろうか。これもダメージコントロールの基本です。民主 を支持する多くの国民も全国の新人候補者らもこれを機に晴れて逆風を追い風 に変える、万が一、捜査が与党に進展したら、怒涛の如く攻め入ればいい。が、 「続投」という中途半端な対応では、疑惑の目が民主党にも向けられてしまい かねません。そこに昔の金権政治のその亡霊を見てしまうのです。


小沢さんの政治手法とその40年に及ぶ、そのキャリアをのぞくと、そこには、 どうも、「続投」を選択せざるを得ない、いくつかの事情が見え隠れしてくる のです。「続投」が、あるいは強運を呼び込んで「吉」を招くか、どんでん返 しの不穏な結末の「凶」に沈んでしまうか。苦渋の決断の小沢代表、総選挙と いう最後の審判まで、いま来た道のタイトロープを、いままさに折り返すよう なものかも知れません。


約9ケ月に及ぶ準ゼネコン「西松建設」への東京地検特捜部の捜査は、小沢 代表の資金管理団体「陸山会」の会計責任者で公設第一秘書(47)を政治資金 規正法違反の罪で起訴しました。


その内容によると、西松建設からの献金計3500万円を収支報告書に虚偽記載 したとされます。また、この秘書が献金の見返りに「東北地方の大規模公共工 事の受注調整に介入し、便宜を図っていた疑いが強く、献金の悪質性が高いと 判断した」(朝日新聞)と、その献金の動機となる、より悪質な談合疑惑や受 注調整といった背景を示唆していました。談合の事実の摘発は、3年という公 訴時効が成立しており、その辺の悪質な事案について、谷川恒太次席検事と佐 久間達哉特捜部長らが異例の記者会見に臨み、「公判で明らかにする」と述べ たそうです。何か、重大な爆弾が飛び出しそうな不気味な気配を感じました。


なぜ私が、そんな風に感じてしまったのか、その訳は、遠い昔、ゼネコンの 談合や政治家のあっせん利得を取材した経験が甦るからです。そこは公共事業 の個別の発注案件に関して、いわばヤミ献金が横行していたのです。


公共工事の受注に名乗りを上げる企業が、政治家に指名業者の口利きを頼む 際に、議員の自宅や事務所に現金の入った封筒を届けるのが日常茶飯事だった のです。そして、あわよくば指名に入ると、指名に伴う成功の謝礼がまた政治 家に届けられるし、受注にこぎつければ、今度は発注金額の1%から2%のヤミ 献金が用意される。この3回の謝礼が"慣例"となっていました。


それは現在、議員の口利きに伴う謝礼の受け取りは、あっせん利得処罰法で 禁止されていますが、いまはもうまったくなくなったのでしょうか。きっと、 巧妙に行われていても不思議じゃありません。議員から行政担当者に、いろん な業者の頼みごとが舞い込んできます。それらが全部、あっせん利得に絡むわ けではないでしょう、あくまで政治活動の一環です。が、そこにヤミ献金の罠 が潜むことは否定はできないわけです。


それでは、議員はいったい何をするのか、行政の担当者に、「次のこの案件、 うちの選挙区の管内の工事です、地元のA業者をよろしく」と指名に入れても らうのです。行政側が、それらの要望をどう取り扱うか、勿論、それは公にな っていません。粛々と「指名委員会で公正に決めている」というのが、もっぱ らです。


私が問題にしたのは、指名業者の依頼に伴う、ヤミ献金そのものでした。 最初は、30万円から50万円、指名に入ると100万円単位、落札すると工事額の1 %が相場ですから、10億円の工事で1千万円、100億円規模なら、1億円以上に なるわけです。


指名は、その工事の規模に応じて、6社から10社、あるいは12社とその枠が 定まります。指名に入れば、そこは寄り合いの顔馴染みの連中が、それまでの ルールに従って落札業者を決め、その価格を調整する、いわば談合を行う訳で す。調整の利く、仲間の業者を指名に組み込ませないと、抜けがけするような "悪しき"業者に暴れられると厄介なのです。


落札業者を順繰りに決める方法もあれば、中には、落札に選ばれた業者が他 の指名業者に、相応の裏金を手渡すのが"慣例"で、その金額も数100万円から1 000万単位になるらしい。だから、業者は必死に指名に入ろうとするわけです。 指名の業者間で領収書のいらない現金が飛び交います。その金の一部が政治家 に渡るのですね。談合で、なるべく上限ぎりぎりに価格を押し上げれば、数億 や数千万円は軽く浮かせることが可能なので、それが原資になっているのです。


落札価格が談合で歪められれば、その工事費が割高になり、その分税金が無 駄に使われることを意味します。その税金が業者に流れ、政治家にも還流する という、きわめて悪質で許し難い"慣例"が、公共事業を舞台に繰り広げられて きたのです。行政の担当者で、無能でも議員の要望を聞き入れる役人が出世す る、という弊害もでてきます。これが、いざ選挙となると、今度は、陣中見舞 いと事務所手伝いの動員、そして票の取りまとめも行う訳ですから、税金を食 い物にし、ヤミ献金で人を動かし、選挙の投票行動にも影響を与えているので す。


「政治とカネ」の問題は、これこそ、民主主義の根幹に関わる重大な事件な のです。公共事業を牛耳れば、金(献金)も票も手に入れることが可能で、選 挙に強ければ、政治の舞台でポジションをとることができる、というまことに 都合のよいことばかりなのですね。


かつてあっせん利得処罰法がまだ制定されていなかった頃に、談合問題と受 注調整の闇の取材に走っていました。その際、談合の仕切り屋さん2人に直接 話を聞いたことがありました。


ある仕切り屋さん、某建設会社のT社長でした。また別の仕切り屋さんは、 大手ゼネコンのF専務でした。某私立大学の土木部出身で、それがこの業界に 隠然たる影響を誇示していました。おおよそ、ゴルフや麻雀に打ち興じ、銀座 通いが日常で、人当たりがよく、世話好きなタイプでした。その時の取材風景 は、こんな感じでした。


T社長:何を知りたい?


私:いくつか、調べがついています。その事実を確認したい。


T社長:どこで聞いたか、調べたか知らんが、そんなことを嗅ぎまわってどう する気だ?


私:社会問題にし、悪質な議員を告発したい。


T社長:議員といっても、職務権限がないのだから事件にはならない。それに、 一人や二人じゃないわけだから、ほとんどみんなやっているわけでしょう。悪 といえば悪だが、これは必要悪だ。余計な事はしなさんな。誰も、君を応援し ないよ。やめた方がいい。


というやり取りがあって、それを機にそれからT社長と繰り返し会っている うちに、彼が持っていた"黒皮の手帳"を数冊見せてもらいました。こういう人 は几帳面なのです。そこに建設土木工事の場所、工事名、入札日、談合の日時、 指名業者一覧、落札価格、備考がぎっしり書かれていました。


記事にしない、という条件で、預かりました。これでどういう事件構成が可 能か、その概要をメモにし、当時の警視庁の捜査担当課長に相談したことがあ ります。記者は、書かない約束はしないし、したとしても「書く」ものです。 与野党問わず、複数の議員の名前が、そこに記述されていました。議員には個 別に確認しました。想像した反応で、「みんな誰でもやっているよ」というも のでした。


少し、横道にそれてしまいましたが、小沢代表秘書の起訴をめぐる一連の問 題の根っこは、どこにあるのか。地検は、捜査や公判の影響を考えて詳しく説 明していませんが、違法献金の「悪質性」を裁判の過程で次々と明らかにする、 意向のようです。


特捜部は、今月3日に秘書を逮捕した後、各ゼネコンの東北支店関係者らの 一斉聴取や、東北の各地方自治体に発注工事の入札資料を提出させるなど、大 規模に捜査を展開。小沢代表側が「ゼネコン丸抱えの献金システム」(検察幹 部)を長年続けていた全体像が浮かび上がった、と朝日新聞は伝えていました。


それにしても、いまだ地検特捜の今回の捜査は「形式犯」という受け止め方 が根強くあるのですね。新聞は、検察OBの間で今回の特捜部の捜査に対する評 価が分かれているとして、珍しく検察OBの談話を比べていました。


東京地検の特捜部長時代にゼネコン汚職事件の捜査を指揮した宗形紀夫・中 央大法科大学院教授は、「政治資金規正法上、最も悪質なのは、収支報告書に 記載しないヤミ献金。今回は、献金自体は記載されており、透明化の義務はあ る程度果たされていた」と指摘し、「政治状況が緊迫する今、いきなり野党第 1党の党首の秘書を逮捕したのは、やや乱暴だったのではないか」と疑問を投 げかけた。元検事の郷原信郎・桐蔭横浜大法科大学院教授も「〜今回の事件が 違法だとしても、ヤミ献金ではないので悪質性は低く、罰金刑が妥当。検察は、 なぜ今回の事件を摘発したのか十分に説明する義務がある」と指摘したーと読 売新聞は伝えていました。


その一方、元最高検検事の土本武司・白鳳大法科大学院長は、「〜企業献金 にダミーの政治団体を使うような、手の込んだ犯罪を立件したことは、一罰百 戒的な意義がある」と評価、「捜査がこれだけで終わるとは考えられない」と の見方を示し、元地検特捜部長の河上和雄弁護士も、政治腐敗の温床となって きた企業献金のあり方が問われている中で、特捜部の摘発は当然、と語り、 「資金管理団体に加え、政治家の『第2の財布』である政党支部への献金も立 件され、両団体の代表者である小沢代表の責任は免れないだろう」と話した、 という。


献金に政治資金収支報告書に記載した「表」と、ヤミ献金の「裏」があり、 その裏がより悪質なのですね。さて、今回は、そのヤミ献金がでてくる可能性 はあるのだろうか。


「続投」小沢氏 綱渡り−の見出しは朝日3面、「結果として秘書が逮捕、 起訴されたことへの自分の責任は非常に大きい。申し訳ない気持ちでいっぱい です」と涙を潤ませた小沢代表の釈明会見の模様と党内の軋みを伝えていまし た。その最後の2行、「捜査が続く限り、辞任論はくすぶり続ける」と結んで いました。捜査は、今後も継続し、さらに強化され、一部には、与党にも及ぶ、 との観測記事もありました。


そこで、記者会見は、いままでの強気の検察批判は影をひそめ、多くの視聴 者の理解を得られたのではないか、と思うほど、切々とした内容でした。しか し、その去就について、「国民の皆さんがどういう受け止め方をするか。予測 は私にも分からない」との心情は、小沢さんらしくないように感じられました。 どんな場合でも、リスク管理の要諦は、捜査の行方を的確に読み切る、ところ にあります。捜査がどう伸びるか、そこを誤ると取り返しのつかない事態を招 きかねません。


秘書逮捕から3週間、今回の起訴という局面で小沢代表が辞任すれば、ひと 先ず民主党への「政治とカネ」に絡む批判は鎮静化したでしょう。依然と不透 明な献金疑惑がくすぶって小沢代表の辞任論がささやかれるデメリットを考え れば、早期辞任が政権交代の近道である、と思います。そして、噂通り次の捜 査が与党に及べば、今度は麻生政権だって穏やかじゃなくなりますが、小沢代 表を前例に、次も政治家の責任までは及ばない、と交わすことが容易になって しまいました。あるいは、小沢代表とは違って、与党側が「秘書の逮捕・起 訴」のいずれかの局面でなんらかの責任をとることがあれば、今度は民主が責 任の明確化その対処の違いを比べられる可能性がありますね。


それらを世論が、どういう風に見るか、小沢代表の身の振り方が、繰り返し 問題にされる懸念があります。メディアは、小沢代表の「続投」の是非、真意 を問う記述やテーマアップが繰り返し論評しています。民主にとっては、やり 切れません。いつもは歯切れのいい、若手の代議士はテレビで懸命の釈明に追 われていました。党のためとはいえ、己の信念と違うことを言わされては気の 毒です。


政界の風を読み切る小沢さんが、そのリスクを敢えて負う、という覚悟はど ういう確信に基づいているのだろうか。


民主代表で、総理の座の最右翼−という権威とその威光が、小沢さんにとっ ていま、もっとも大事な看板なのです。私は、小沢さんの去就に、あるめぐり 合わせを意識しないわけにはいきません。政治家は、その要職を去り、バッジ を失うと簡単に潰される、という、ある自民党実力者の教訓がまざまざと甦っ てくるのです。


東京佐川急便事件。92年2月、東京地検は商法違反容疑で東京佐川急便社長 を逮捕、8月になってその社長が昵懇の自民党副総裁・金丸信代議士に10億円 のヤミ献金を求められ、5億円を提供したと発言しました。


そのため、金丸氏は、その事実を認め、その責任を取って自民党の副総裁を 辞任するのですが、地検の聴取の求めに応じず5億円受領を認める上申書を提 出し、罰金20万円の政治資金規正法違反(量的制限)の略式起訴にとどまるこ とになるのです。世論から「特別扱い」との厳しい批判が検察に向けられまし た。


世は政党政治の混乱期、これで旧田中派の流れを汲む竹下派が分裂、さらに 自民分裂の引き金になった事件でした。小沢さんは当時、金丸氏の信任厚く、 若くして自民党の実力者の一人でした。この金丸氏の凋落ぶりを間近に見てい るのです。


で、金丸氏、その10月には議員を辞職するのです。そして、翌93年の3月、 金丸氏は、脱税容疑で逮捕されてしまいます。そこで、運が尽きたかに見えま した。自民党のドン、金丸氏の秘密の部屋の金庫から、なんと100キロを超え る金塊や28億円の金融債などが見つかってしまうのです。


容疑は、87年から3年間だけで18億5000万円もの所得をごまかして10億4000 万円を脱税したというものでした。金丸氏の公設第1秘書も同様、5年間で6億5 000万円の所得をごまかし、3億3000万円を脱税したとして逮捕されていました。 権力の座のドンから刑事被告人に転落した金丸氏は、東京地裁に出廷していた のですが、病気が悪化して公判は中断、そして96年3月28日、被告の身分のま ま死去したのです。葬儀は、党を挙げての盛大なものでした。死後、甲府税務 署に公示された遺産は52億円の巨額でした。


さて、金丸氏と小沢代表を同じレベルで語っては誤解を招いてしまいますが、 政治家の矜持、冒頭、このメルマガで提起したかったのは、政治権力の座を失 うと、捜査当局は容赦なく襲いかかってくる、という教訓です。金丸氏が副総 裁を、そして代議士も辞任していなければ、その後の捜査の展開は、まったく 違ったものになっていたかもしれないのです。その危うさを誰よりも知悉して いるのが、小沢代表ではないか、と推測するのです。


ご本人は、「別に代表の地位や、政権をとって総理うんぬんというたぐいに なんの未練も執着もありません」と明確に言い切っているのですから、これは 私の勝手な推量ということかもしれません。


さて、地検特捜の捜査は、これからどうなるのでしょう。説明責任を求めら れる事態を招いて、ここも剣が峰です。全国から捜査官を多く召集し新たな陣 列を組んで再び捜査に乗り出す、というのですが、早い段階で何らかのアクシ ョンを起こさねば、周辺からの捜査手法に疑問の声は収まらないのではないか、 と危惧します。この動きが、与党、野党、民主それぞれの事情、地方選挙や世 論の動向、そして政局にどのような影響を与えるか、依然、民主の風が吹く総 選挙の政治日程を睨んで、この微妙な構図がどっちに転ぶか、やはり捜査の行 方次第、小沢代表の去就いかんなのです。


◇             ◇            ◇


【コラム】黒川清氏の『学術の風』は、先日、朝日新聞のglobeで寄稿された 内容に重ねて「東大とノーベル賞」。いわく、なぜ、東大からノーベル賞受賞 者が少ないか、の問題提起とその処方。その本文−グローバルな競争の時代に、 グローバルな課題に取り組むためには、国家による科学技術への投資は大事で す。しかし、これらを実践するのは、結局は一人ひとりの人間です、と前置き し、内にばかりこもっていては、せっかくの才能も、新種の「芽」を出し、 「大樹」にはならないでしょう。もったいないことです。「井の中の蛙、大海 を知らず」(知っているようで、知らないのです)、と厳しい指摘なのですが、 3月は別れ、4月は出会いの季節、黒川先生の若者への慈愛のメッセージは、一 陣の春風のようです。


【連載】経済産業省の石黒憲彦さんの『志本主義のススメ』は回を重ねて130 回目、タイトルは「金融政策の出番」。ご多忙のところ、それがどんな状況か、 伺いしれませんが、ちょっとその辺のくだりを紹介すると−現在政府内では、 「経済財政の中長期方針と10年展望」に基づく、「低炭素革命」「健康長寿社 会」「底力発揮」の三つの柱で、目指すべき社会像や目標を述べ、これを実現 するために官民で資源を投入すべき必要な戦略分野を特定し、市場規模、雇用 吸収力を示しつつ、超えるべきハードルと政策パッケージ、将来の成長に向け たシナリオの策定を行っています。(中略)、与党でも日本経済再生のための 戦略の策定と切れ目なく次の経済対策を行うべく議論が始まっており、私たち も、あちこちの調査会やプロジェクト・チームに出席し、説明を求められ、ま た野党を含めて国会では連日経済政策が議論され、多忙な毎日になっています。 経済界や一般国民の皆さんからみれば遅いとしかいいようがない印象でしょう が、当事者は目一杯でペダルを漕いでいる感じで息を切らせています(笑)。 新たな成長戦略や経済対策については発表後にこのコラムで触れたいと思いま すが、今暫くお待ち下さい−という具合です。


タイトルにあるように、中見出しは「金融政策と連動した機動的な金融政策 を」、「金融緩和によって為替の100円近辺で安定を」と綴り、今回の私(石 黒さん)のメッセージは、ひと言、「一層の金融緩和を」です、という。


【連載】EMの開発者の比嘉照夫教授の『甦れ!食と健康と地球環境』の第5回 「ペルー国のEMによる貧困農家の自立支援事業」。南米の取り組みとその効果 が、ルポ風に報告されています。その書き出しを紹介すると〜今から14年前に ペルーのモリーナ農業大学の副学長であったマエゾノ教授がEM普及の件で沖縄 まで訪ねてこられました。モリーナ農科大学は元ペルーの大統領であったフジ モリ氏が学長でおられたペルー1の農業大学です。


当時、南米のEMの普及拠点はブラジルにあり、すでにペルーにもEMがひろが りつつありましたので、ブラジル経由のルートで協力することになりました。 その後、マエゾノ教授はフジモリ氏の後を受けて、モリーナの学長となり、ペ ルーにおけるEMの普及に尽力されましたが、EMの流通経路やEM活性液の作り方 や使用方法の情報不足で十分な成果があげられない状況が続いていました。


今では、この状況は一変し、EMはペルー政府の農業者を中心に貧困農家自立 支援事業団の重要な技術として着々の成果を上げており、ペルーの貧困農家問 題と環境問題や健康問題の解決に決定的な力を持つものとして評価されていま す―と。凄いですね。あんまりリアルなので、現地の写真をお願いしました。 きっとサイトのバックナンバーには、その様子をご覧になれるハズです。


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