DND事務局の出口です。新春。さあ〜。背筋をすっと伸ばし、腕まくりして、本 年も時代を駆け抜けていきますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
元旦は、元記者の悲しい習性が祟って山のような新聞各紙、経済誌をおおかたザッ ピングし、なにかいいことないかなあ〜ってネタ探しに血眼になってしまうのですが、 情報は、やはり、自分にテーマを設定していないと、右に左に無為に通り過ぎてしま うだけですね。
それでも、今年の日本経済への期待感、良好な景況感は、共通して伝わってきます。 日経ビジネスの1月5日の新春特大号、表紙に赤の白抜きで「日本復活宣言」の特集 は、なかでも最も鮮烈でした。サブタイトルに「最高益への新ジャパンモデル」。 「いよいよ、出口が見え、逆襲に転じる。2004年の日本はこんな年になるのでは あるまいか。」との書き出しから、続けて、明らかに潮目は変わった。リスクに挑み、 世界に打って出る気概を、企業はようやく取り戻しつつある。(略)その証拠に―と して、全産業の主要300社を28業種(金融を除く)に分類して、業種別の利益を 集計してみた―というから力が入っています。
それでの結論は、2003年度は11業種が最高益を塗り替え、しかも最高益を記 録する業種の数は2004年度,2005年度に向けてさらに拡大する見通し。一部 の大企業がこじ開けた突破口はますます広がりそうだーといい、そこで、堂々にも日 経ビジネス誌は「日本復活」を高らかに宣言する―。気分爽快ですね。恐れ入りまし た。天晴れ。
同誌の巻頭言にあたるコラム「有訓無訓」。筆者は、もうベストセラー連発の聖路 加病院理事長の日野原重明さん。「先日、久しぶりに富士山を間近でみる機会に恵ま れました。見上げるだけで、心と体がすっかり洗われたような気持ちになって、『わ あ、すごいなあ』と。」−穏やかで、春風のようなこんな書き出しだから、この一文 だけでも、なぜか元気がでそうです。92歳。わあ、すごいなあ。本当にすごいのは、 本文に。
実は、90歳の時に10年計画の遺伝子解析プロジェクトに着手し、結果がでるこ ろには100歳になっている計算です。「無理だろう」と考える方が多いでしょう(笑)。 でも、日本の100歳以上のお年寄り人口は、40年前は百数十人でしたが、今では 2万人以上に。可能性はあります。もし,許されてプロジェクトを全うできたら本当 に幸福だなと思います―と、その心情を吐露されています。
もっとすごいのは、以下の文です。「だから、ものすごく忙しい。健康のために、 睡眠をたっぷり取り、3食きちんと食べて、適度に運動するなんていうことは,到底 できない」といい、それは絵に書いた餅というから、驚きです。1日18時間働いて (まるでどこかの国の官僚みたい?)、それでも毎日が爽快なんです。老いて弱った 体と不規則で過密なスケジュールにうまく適応して精一杯生きる―それが、私の「生き方上手」です、と。
いやはや。比べて小生。転職して、起業して、60過ぎまで何とか生活できれば− なんていじけた根性を、一刀両断。この一文で、大きな体が音を立てて崩れていくよ うでした。心機一転。生涯青春。それを目指していきたいものです。新年のメルマガ は、まずは、自己反省からはじまりました。そうでした。皆様に、お年玉を用意いたしました。