DND事務局長の出口です。「ヤフ―最強の秘密」と題したアエラ7月7日号は、インターネット事業のポータルサイト運営管理者の立場からすれば、まさに永久保存版のお宝。楽天やニフィティの10倍の視聴率、株価も上昇基調にあって、その強さのワケを一挙公開しているからです。
95年3月アメリカでヤフ―・コーポレーション設立、情報検索サービスを開始し、翌年1月、ソフトバンクが共同でヤフ―(株)を設立、その4月に日本語での情報検索サービスをスタートさせた―とアエラ掲載の年表に詳しい。
記憶になまなましいのは、インターネットの言葉がまだ一般的でなく、某新聞社で電子新聞研究会を立ち上げた、その事務局長当時、始まったばかりのヤフーを利用して各種ホームページにアクセスしていた。ホームページのアドレスもそんなに数はありません。
以来、7〜8年。ヤフーの進捗は、日本のメディア環境を一変させてくれました。1日に4億4千ページの閲覧、オークションの落札が月350億円を越える。ミラクルです。
すごい。お見事です。ユーザーからすれば、「出口俊一」や「大学発ベンチャー」や「DNDメルマガ」などで検索すれば、なにかしらDNDにたどり着く。
DNDの最近のユーザー登録会員から「ヤフーの検索で知りました」との声が頻繁に届けられます。日ごろから、ヤフーさんに感謝している次第です。その背景には、記事によると、「サーファーと呼ばれる人がいて、一日中サイトを探し、データベースにURLを追加、分類する」という手法で、機械ではなく人手に頼っている。46歳の井上雅博社長のその運営の哲学はー「誰からも嫌われないヤフー」なのだそうだ。
そのヤフーが日本アニメ―ションと提携して、8月5日からアニメ23タイトルを独占配信するーとのニュースが今朝の新聞にでていました。本日は、それら提携の話が目白押しでした。
その例を拾い上げると―東芝と三菱電機が「東芝三菱電機産業システム」の新会社を10月1日に設立。日本総合研究所や松下電器産業、出光興産、荏原、清水建設など23社が省エネ対策のコンサルティング会社を23日設立。武田薬品工業と理化学研究所が個人ごとの微妙な遺伝情報の差である一塩基多型を共同研究へ。インターネット関連サービスのエッジが無償基本ソフト(OS)のリナックスを搭載したパソコンを開発・販売する企業連合体を9月に設立、大企業からベンチャー企業まで30社余りの参加を目指すーそうだ。国外では、新日本製鉄と中国の上海宝山鋼鉄が自動車用鋼板の合弁事業について基本合意に調印、両社の包括提携をも視野に。以上は23日の日経新聞から。
「提携」は勝ち組みへの片道キップかもしれません。連携や提携を進めていかなくては生き残れない。そういう流れに時代が動く。敵と味方を峻別する厳しい選択を迫られているように感じます。だから、誰からも嫌われないー哲学は、ミラクルなのです。