DND事務局長の出口です。いいムードですね。それらは日本再生への予兆なのかもしれない―って本気で思います。ウィンブルドン初制覇の杉山愛さん(ワコール)。沢松和子さん以来28年ぶりの快挙だが、その年に誕生した杉山さん、不思議なめぐり合わせです。凱旋して「気分は最高」のコメント。表情も輝いて美しい。アメリカからは夢の球宴、第74回オールスターゲームにイチロー、松井秀喜、そして長谷川滋利投手の3選手の出場が決定。小泉首相も「たいしたもんだね。あまり目立たない選手(長谷川投手)も努力すれば、認められるということでよかった」と喜ぶ。
隠れファンとしては、どうしても触れないわけにはいかない。阪神にセリーグ最速のM49点灯。それでも「優勝や!」の騒ぎにニンマリしながら「まだわからん」が本音。日銀の福井総裁も阪神の快進撃に「ビジネスモデルを変更し優れたリーダーを迎えた。これが企業再生の要諦だ」(9日日経5面)と熱っぽい。
予兆は現実の日本経済に反映したように見えます。8日の東京株式市場での株価が1万円台を回復し、不良債権処理に追い風となり、春先からの沈滞ムードを一変させてます。
大企業・中堅企業を対象とした経済産業省実施の設備投資調査(3月末現在、7日発表)でも好転の数字がクッキリ。全産業で前年度実績見込みの比較で6.7%増、3年ぶりにプラスに転じた(9日付け日経3面に詳細)。設備投資の動向は先行きの業績回復に繋がります。経産省の村田成二次官は「企業の経営努力がようやくいい方向に芽を出し始めた」と評価しつつも言葉選びにはやや慎重でした。
快挙、喜び、好転、回復・・・これらの現象は決して偶然ではないでしょう。DNDでも新たな進行中の企画が目白押しです。全国の大学キャンパスや周辺にインキュべーション施設を展開している地域整備振興公団と連携するサービス「大学連携」が間もなくスタートします。連載企画としては「ベンチャー創出のノウハウ公開」(仮題)。大学発バイオベンチャー協会副会長で名古屋大学、東京大学教授、再生医療分野のトップランナー・上田実氏にお願いしました。
世代的には大変有能な1930年代生まれのコンサル集団を組織して、企業への経営コンサル、人材マッチング、マーケッティング(販路拡大)からMOT(技術経営)のプログラム、シーズ評価を手がける「ベンチャー・ラボ」との連携が整い、代表の山中唯義氏のご好意で「ビジネスマッチングサービス」の提供への準備が進んでいます。
一方特許権や著作権などの知的財産を守り、活用して日本再生につなげる知的財産戦略本部の推進計画が8日決まり、朝日新聞の9日付けの社説「知的財産」で、「ここに日本の将来が」という見出しをつけた。懸案の国立大法人法は本日成立し、来年4月から大学運営は学長を中心としたトップダウン型に変わり、役員などに学外の有識者を必ず加えることになる(9日付け朝日一面)。
日本再生への予兆ととらえ、楽観的に気分よくすすみましょうか!15日にはDND運営会議を開催します。詳細は後日、報告します。皆様からの提案や連携をも期待します。