株価1万5千円超えに沸く日本
◆このメールマガジンは、松島克守が、東京大学教授、そして(社)俯瞰工学研究所
の代表としてこれまでに名刺交換やメール交換をさせて頂いた方々に送らせて頂いて
おります。またこのようなMLはメールボックスのご迷惑と感じられる方もあるかと思
います。ご遠慮なく不要のお申し出を下さるようお願いします。また、内容等につい
てもご遠慮なくご意見を頂ければ幸いです。過去の俯瞰メールは俯瞰工学研究所のHP
の「俯瞰メールのアーカイブ」にあります。http://www.fukan.jp/
また、ご友人、ご家族に転送して頂くことは大歓迎です。このマガジンは長いので添
付のpdfファイルを保存しておいてiPad等でゆっくりお読み頂くこともできます。
皆様
◆時候ご挨拶◆
既に田に水が入りました。すぐ田植えです。そのまだらな緑が濃い緑の青田になりや
がて黄金色の世界になりますがその間は僅か数か月です。5月に北の日本では雪が降
り、暑さと寒さが交互に来てこの後の気象も気になりますが、株価と為替は一直線に
上昇と低落を続けています。こちらは今しばらくこの調子で行ってもらいたいです
ね。
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・株価1万5千円超えに沸く日本
・外交関係も動きが慌ただしいです
・いよいよ難しくなった日韓関係
・中国 アズ ナンバーワン
・習近平は人民解放軍を掌握しているのか
・俯瞰サロン始めます
・頭のよくなるクッキング15
・デジタル書斎の構築21
・書評「中国台頭の終焉」 津上俊哉 日経新聞社 2013
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◆株価1万5千円超えに沸く日本◆
日経平均が1万5千円を超えたニュースは号外のように駆け巡りました。12月から見事
に一直線の上昇で、これまでのように時々利食いの谷を想定していたプロも驚きのよ
うです。すでに目線は小泉内閣時代の1万8千円に行っているようです。あの
Panasonic
もこの間2倍の上昇です。12月にPanasonicの企業分析をゼミでして、会計上の赤字は
巨額だが営業黒字の路線には乗って来たから株は買いだね、といっても買っていませ
ん。手持ちの株式が低位で売ってその資金を捻出できませんでしたから。こんなもん
ですね。
円も一気に100円を突破し企業業績は何もしなくても大改善です。この円高は韓国に
とってクロスカウンターで、中国にとってはボデーブローとして効いていますから、
両国にとっては困った現象でしょう。取分け韓国は前政権が裏でウォン安の操作をし
ていましたが、米国からクレームされて打つ手がありません。
第3の矢の成長戦略次第でこれが年末まで続くか、失望で下がるかスリリングな時間
が続きますね。
既に規制緩和は大幅に後退して失望しています。鳴り物入りの民間議員が変節気味で
何やら既得権益の擁護にまわっています。参議院選挙を意識しているなら憲法改正よ
り、少子化の切り札である待機児童ゼロの公約と実現くらいはやってほしいですね。
横浜市は実現しました!やればできるのです。林市長に敬意を表するともに、少子化
対策大臣になっていただきたいです。
一方また混合医療は先送りです。参議院選前ですので規制緩和は利権集団に遠慮がち
かもしれませんが、キチッと構造改革をしないと、悲惨な結果に終わるというFTの忠
告は非常に重要です。
中国と韓国がアベノミクスで失速
円安の中韓への衝撃
アベノミクスだけでは構造改革は出来ない
◆外交関係も動きが慌ただしいです◆
この間安倍首相のロシア訪問、トルコ中近東訪問と麻生副総理のインド訪問は露骨な
中国包囲網を感じさせましたが、中身は結構凄いです。
まず北方領土問題です。柔道の引き分けを言葉にしたプーチン大統領ですが、面積等
分は現実味が出てきました。これを受け入れてロシア極東開発で日露提携が出来れば
これは成長戦略になります。エネルギー戦略にもなります。そして強力な対中戦略に
なります。
期待を掛ける展開は、この世紀の決断を安倍政権がすることです。憲法改正の議論で
保守勢力を引きつけ、無いとは言わない衆参同時選挙という劇薬をチラつかせ野党を
恫喝し、異次元のロシア支援策でこれを決着させることです。あくまで妄想的です
が。
第2次世界大戦で失った領土を平和裏に取り戻す成否は、この現実的な面積等分を受
け入れる「大人の判断」が日本人に出来るかで決まりますね。
2年ほど前にロシアに行きかなり親日的なロシア人と話した感じでは、北方4島には
ほとんど興味はないようでした。ただコメントは「日本は第2次大戦の結果を受け入
れるべきだ」でした。一方、小沢元民主党代表からは1991年に旧ソ連から北方領土を
買ってくれないかという打診があったという興味深い話もリークされました。買えれ
ばこれが一番良かったかもしれません。最悪は「北方4島返還!」というお題目をこ
れからも唱え続けることです。
安倍首相ロシア訪問
日露の経済パートナーシップ
面積等分の言及
旧ソ連からの買い取り検討
◆いよいよ難しくなった日韓関係◆
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が歴史認識を巡り、オバマ米大統領との会談や米
議会での演説で日本を批判しました。韓国国内に対するアピールでしょうが、日本に
とって強力なパンチでした。議会演説をしたことで安倍首相より厚遇だという話も出
ましたが、これは韓国が持つ米国議会での強力な韓国ロビーの力で、ホワイトハウス
の意向ではないと思います。韓国ロビーはかつて策を立て時間をかけて慰安婦問題の
下院非難決議を実現し、またブッシュ大統領訪韓に合わせて米国の地図で竹島を独島
に変更させた実績があります。さらに日本海を東海に変更してほしいという要求をし
ましたがさすがに米国はノーでした。
ここで橋下大阪市長の迷走の発言です。当然韓国はもとより米国からも非難が出てき
ました。参議院選挙向けとは思えません、何を意図したのか全く理解できませんが、
国政の舞台とか政界のリーダーの器ではないことは証明されました。石原慎太郎共同
代表の援護発言も理解に苦しみます。この二人を代表にして、維新の会は参議院選挙
を戦うのでしょうか。連携を求めていた他の野党も引きます。政治家には、国益の意
識が薄く軽々に個人的な意見というか、何も考えていない口任せのセリフを言うリー
ダーにふさわしくない人が多いですね。これで日韓関係は一段と難しい状態になった
ことは事実です。
ただ、朴大統領も不幸で、同行の報道官のセクハラ事件で、米国国会演説で上げたポ
イントが台無しです。加えて北朝鮮との関係はますます行き詰って精神的な余裕がな
くなってきたと思います。
この日韓関係の軋みに苦慮しているのが米国です。対中、対北朝鮮問題解決には米
国、
日本、韓国の緊密な連携が必須ですが、この状態では北朝鮮を利するばかりです。
しかも昨年ですが、日韓の軍事情報包括保護協定の調印を1時間前という土壇場で
キャ
ンセルし、日韓両国は通貨スワップ協定の延長を取りやめています。これでは米国政
府も戸惑いを隠せません。
韓国は日韓関係より中韓関係を重視する方向を見せています。通貨スワップ協定を中
国と締結しました。朴大統領は訪米に次いで、中国訪問を計画しています。日本はか
つて韓国の最大の貿易国でしたが今は中国が最大の貿易相手国ですから、当然といえ
ば当然ですが。ただ今後の中韓関係はいずれにせよ注意が必要です。日本に立ち向か
い、中国と連携する韓国は米国ともいずれ距離を置くのでしょうか。想いは中国の支
援で韓国主導の南北統一でしょうかというと云い過ぎですね。
日韓関係を憂慮した米国は、最近では歴史認識まで踏み込んできました。安倍首相の
河野談話見直し発言をハラハラしてみてきましたが、シーファー前駐日米大使の忠告
で河野談話、村山談話を踏襲するという事が確認されました。米国から見ると安倍首
相もガキ大将くらいの評価かもしれませんね。かつて日本占領軍総司令官のマッカー
サー元帥は、日本人の精神年齢は中学生と言いました。
さらに、突然の飯島参与の北朝鮮訪問で米韓とも不快という事で日韓関係は当分好転
しませんが、経済的な連携は政治とは関係なく進めていくしかありません。
日韓関係と米国
日韓軍事情報包括保護協定
前駐日大使の発言
◆中国 アズ ナンバーワン◆
中国経済の変調に関する論議が多くなりました。高度成長の時代が終わり7%程度の
安定成長になるというのが中国政府の計画です。ただ、現在の7%の数字さえ疑う論
調があります。輸出統計ですが、“相手国の輸入通関統計との大幅なズレが見つかっ
たことに加え、輸出額の異常な伸びがあったのは深セン市という局部だったからだ。
当地では香港との間で偽装が疑われる「一日遊」(一日で行って来い)と呼ばれる貨
物の輸出入が常態化、ほかに輸出価額の過大申告もあるらしい。輸出増値税還付や地
方政府の輸出優遇措置の騙取のほか、偽装した輸出代金の受け取り過程をいわゆる
「ホットマネー(熱銭)」の流入ルートに提供するといった動機が疑われている”と
いう話です。もともとGDPの発表値を李首相が信じていないという話は有名です。彼
が信じているという電気量消費と交通量は顕著な落ち込みを見せています。
中国は近い将来米国を抜いて世界1のGDPになるという事が言われそれが中国の強気な
姿勢と行動の要因になっていますが、因みに今後10年間で中国の成長率を7%、シェ
ールガス革命に沸く米国の成長率を3%とすると、10年たっても米国を抜くことはあ
りません。日本もかつて“JAPAN as No.1”といわれた時代がありましたが。
さらに労働人口の減少に加え格差是正の政策から人件費の高騰が凄まじく、これによ
り世界の工場としての中国の優位性は急速に低下しそうです。実に沿岸部ではこの3
年で人件費が6割増という報告があります。したがって中国企業を含め、ベトナム、
ミャンマーなどアジアへの生産移転が進みます。日本企業も反日もあり小売り流通業
以外の製造業は中国投資をアジア投資に舵を切っています。そして既に日本より価格
が高い製品が続出しています。
環境汚染も依然深刻で日本からの環境技術移転の話も少し進展していますが、工場の
新設に住民が反対していてこれも中国経済に安易な高度成長を許さないでしょう。
不可解な輸出入統計
不可解な輸出入統計2
中国の人件費3年で6割高
中国の人件費3年で6割高2
中国を抜きASEANに注力
日中価格逆転
日中関係悪化に係らず日本の環境支援
日中関係悪化に係らず日本の環境支援2
◆習近平は人民解放軍を掌握しているのか◆
事なきを得ましたが、一時中国軍がインドと中国の実効支配線を超えカシミール地方
に侵入して両軍が対峙する事態がありました。この時期になぜという事ですが、もし
かして習近平は軍事主席の地位につきましたが、実質的に軍を掌握できていないので
はないかという疑念がわきます。常識的に考えられない軍の動きです。李首相の中国
訪問でのインド、中国両首相の会談も白々しい雰囲気のようでした。
外交的な思惑があるかもしれませんが、アジアにおける中国の孤立が進むだけで国益
になりません。そして各国の軍事予算を増加させるという、経済的なマイナスを生み
ます。
ご存知のように人民解放軍は国防軍ではなく中国共産党の私兵です。軍の統帥権が政
府に無かった旧日本軍と同じ体制です。習近平政権は共産党の独裁体制の維持強化を
究極の目標にしていますが、その共産党軍事主席という最高司令官が完全に軍の統帥
権を掌握していないとすると大変危険です。尖閣の行動もその前提で認識しないとい
けませんね。
米国もこのような認識があるようで、米軍首脳が北京を訪問して、中国軍首脳と直接
会話をしています。訪中したのは米軍制服組トップであるデンプシー統合参謀本部議
長で、4月22-23日にかけて、習近平国家主席に会ったほか、常万全国防相、中国人民
解放軍の房峰輝総参謀長らとも相次いで会談しています。そして米国の決意を伝えて
います。
デンプシー議長が習主席と会った当日の23日、中国は最多となる8隻の海洋監視船を
尖閣周辺の領海に送り込んでいます。どう見ても習近平が米軍首脳の顔に泥を塗るよ
うな行動を指示したとは考えられません。
当分は尖閣を含め東アジアの緊張は収まりませんが、それをさらに悪化せる国益が認
識できない低級な日本の政治家については来る選挙で厳しく対応する必要がありま
す。
カシミール地方で印中軍が対峙
カシミール地方で印中軍が対峙2
インド首相、中国の李首相に
軍トップが中国にメッセージ
◆俯瞰サロン始めます◆
俯瞰工学研究所ではこれまで技術経営学講義というプログラムを実施して来ました
が、
今年から俯瞰サロンというプログラムを始めます。このブログラムは技術開発やベン
チャー創立、ビジネスの連携と言うかつての大きなシーンの内幕、今だから話せると
いうような貴重な裏話をその当事者からお聞きするプログラムです。プログラムの詳
細は俯瞰工学研究所のサイトの左のインデックスにある俯瞰サロンをご覧ください。
とりあえず5月22日からスタートしますが、最初のお話はIIJ創立の時の舞台裏を当時
のスタッフから赤裸々にお聞きする予定です。その後はソニーとAppleの連携交渉の
実話です。いわばアップルになれなかったソニーとでも言うべき話です。その後は日
本のハイテク産業の画期的な製品開発の裏話をお聞きしたいと思っています。基本的
には会員が対象ですがご参加をご希望の方はサイトからご連絡ください。
◆頭のよくなるクッキン15◆
今月は最近行きつけでお気に入りの目黒川沿いの健康的なレストランを紹介しましょ
う。
中目黒から川に沿って左岸を少し行ったところにあるN1221です。和食系の創作料理
で旬の野菜の焼き料理がメインです。ですから大変健康的です。お店のデザインや設
計も健康志向をアピールしています。さらにお客の7割近くは30代を中心とした女性
です。ただ単に食事を楽しんでいるだけではなく熱心にビジネスの話をしていると思
われるテーブルが少なくありません。目黒川沿いですからお花見の季節は最高です。
もちろんワインも安くて美味しいものが揃っています。
もう一つのレストランは目黒川の右側にあるMARZACです。これは洋風の創作料理とワ
インのお店です。カウンターを入れても20名程度の小さなレストランです。ワインが
安くておいしいのでお気に入りです。ここは肉料理、特に炭焼きコンフィがメインで
すが色々なメニューが楽しめます。私がよく注文する料理は、キャベツのアンチョビ
炒め、ムール貝の酒蒸し、そして前回は和牛のヒレステーキを取りました。いずれも
ポーションが大きく場合によっては2人でシェアしてもいいでしょう。ここは、野菜
は神奈川県産にこだわっているようです。値段も良心的だと思います。
N 1221
MARZAC
◆デジタル書斎の構築21◆
音声認識ソフトウェアのドラゴンスピーチを導入してみました。すごい技術進歩で
す。
ほとんど正解です。滑舌では評判の悪い私の声ですが97-8%以上の認識率です。この
俯瞰メールの「俯瞰サロン始めます」以降は全てこのドラゴンスピーチでの音声認識
です。それぞれ1、2カ所修正しただけです。意外と難しかったのは“ソニー”です。
結果は認識しました。また“コンフィ”は変換できませんでした。“神奈川県産”は
“産”が“さん”になってしまいます。英語のスペルは手で入力するしかありませ
ん。
句読点や改行、などのコマンドは全く問題ありません。
書き言葉の文章を口述で声に出して作文していくスキルは少し慣れが必要でしょう
が、
入力のスピードは私の場合キーボードの10倍くらいでしょう。ただキーボードで打ち
込んで作る文章と口述で書き込んでいく文章は少し文体に違いが出ます。
以前ここでWindows 7の音声認識機能をご紹介し十分実用になると書きましたが、こ
の
ドラゴンスピーチは遥かその上にあります。試されたらどうでしょうか。
◆書評◆
今月のご紹介は、「中国台頭の終焉」 津上俊哉 日経新聞社 2013 です。
このメールでもすでに取り上げましたが、中国の高度成長は終わり、すでにかげりを
見せていると言う私の感覚的な認識を、本書は経済データの分析を駆使して実証して
くれている本です。間もなく中国は米国を抜いて世界一の経済大国になるという楽観
的な議論がありましたが、そのような可能性はほとんどないと言う主張です。現在の
7%という中国政府の発表も疑わしいこともすでに述べましたが、本書では中国の潜
在的な経済成長率は5%であり、その5%を達成するにもいくつかの深刻な課題を解決
しなければならないと述べています。
著者は経済産業省のいわばエコノミストであり、中国を長年研究していたチャイナ
ウォッチャーでもあります。加えて民間での経験が加わり、単なるエコノミストでは
なく本格的な研究者の水準といえる論考です。本誌を読めば中国に関する認識が相当
深まると思います。オススメの1冊です。
冒頭にありますが本書の主張は、中国はすでに5%前後の中成長モードにある、リー
マンショック後の巨額投資で何年も先の投資需要を先食いしてしまった、構造改革を
しない限り今後実質的な成長ができない、そして出生率が全国でも1.18、北京上海で
は0.7しかなくすでに生産年齢人口比率は2010年にピークアウトしており、総人口も
2020年にピークアウトする、ということである。したがってこれらを勘案すれば米国
を抜いて世界一の経済大国になる可能性は極めて低いと言う論調です。まったく同感
できます。
中期的な経済成長を阻むものとして、国家資本主義という中国経済の体制の問題点が
多いという指摘です。過去10年の高度成長中で国営企業中心とした公が富を独占し、
民間企業はむしろ衰退していたと言う指摘です。ですから国営企業の富を民間に移転
しなければならないという主張ですが、国営企業は共産党の既得権益集団ですから、
実施が難しくなります。ですから共産党の支配体制を強化しようとすれば自ずと国家
資本主義の体制は崩れないでしょう。とすれば順調な経済成長はさらに不透明になり
ます。
著者は特に少子高齢化の問題に強い懸念を表明しています。中国の統計はいろんな意
味で信憑性が疑われていますが、人口統計も長年不可解な数字だったようです。とこ
ろが2010年発表された人口統計は、出生率が1.5とか言われてきたが実は全国で
1.18。
北京、上海では0.8以下であると発表され、これから算出すると人口のピークアウト
は2020年になるということです。そのため日本以上に急速で深刻な高齢社会が待ち受
けていて、その年金問題はまだほとんど手がつけられていない、と言うことです。
最後の第10章で言及している中国に深く浸透しているアヘン戦争以来の屈辱感、その
反動としての軍事強国、反日的な言動について理解すべきであると言う主張も極めて
重要だと思います。中国の軍事予算の伸びについて、額の増加を多いが実はGDPの
1.5%と言う指標は一定であると言う記述は初めて見ました。本書で気づかせていた
だいた経済指標の1つは日本についてですが人口1人当たりのGDPの伸びは先進国並み
で、生産労働人口1人当たりの値では先進国中最高であると言うことです。日本人の
現役世代はすごく頑張っているということですね。ただその人口が減少していますか
ら日本経済も縮んでいくということになります。
結論の最後にある「日本人は心を強く持とう」という呼びかけは誠に同感です。本書
を読んで著者の津上さんに機会あればお会いしてお話を伺いたいという気持ちなりま
した。
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下記まで webmaster@fukan.jp
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◆俯瞰 MAIL 0029号(2013年5月22日)
発行元: 一般社団法人 俯瞰工学研究所
発行責任者:松島克守
URL: http://fukan.jp
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※本記事は松島克守氏の許諾を得て、再録したものです。
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