第89回 EMの抗ウイルス効果(2)
EMの抗ウイルス作用の活用は植物に始まり、家畜や水産分野で広く実用化、トリインフルエンザ、一般的なインフルエンザ、口蹄疫の感染拡大防止の外に、免疫力の強化などに多大な効果を上げている。
詳しくは、本DNDシリーズで何回となく報じたが、そのメカニズムを明らかにするため、昨年は日本ウイルス学会での発表要旨を紹介した。(第77回)。対象となったウイルスは単純ヘルペスウイルス(HSV)である。その主たる効果は、弱酸性pH域で起こることを明らかにしたが、現場で使用されているEMのpHはすべてその範囲内で活用されていることを付記した。
当然のことながら、ウイルスが違えば、EMの効果はどうなるのかということになるが、これまでの実績や状況証拠から、ウイルスが異なっても効果は同じという結果になっている。しからば、エボラ出血熱ウイルスに対しては、という多くの問合せがあるが、私の答には例外はなく、同様にEMで対応が可能であろうと考えている。
今年はインフルエンザウイルスを対象に検証を行い、第62回日本ウイルス学会で発表した。その要旨のまとめと考察2)でも述べているようにEMの活用でウイルスの感染に不可欠なエンベロープ蛋白質M2、HA構造が変性するためであり、この原理は多くのウイルスに当てはまるといっても過言ではない。
これからインフルエンザの季節となる。EM生活をしている人々にとって、本発表は、インフルエンザ対策に対する明確な根拠を与えるものと考えている。加湿器に500倍に希釈した活性液を活用すると万全である。
*1エボラウイルスは3%酢酸(pH2.5)で確実に不活性化されますので、 アメリカCDCでもエボラウイルスは酸に弱いウイルスであることを認めています。エボラには次亜塩素酸が用いられているようです。
*2 ウイルスによっては酸耐性のウイルスが存在します。ノロウイルスは口から入り、胃のpH3でも不活性化されず、腸管にとりつき、そこで増殖します。EMで不活性できるかどうかは分かりません。
*3 実験で用いたウイルスはPR8株で、実験室内で使われているものです。野外のトリインフルエンザウイルスを用いた実験ではないです。
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