第88回 第3回環境フォーラム「うつくしまEMパラダイス」



 すでに、いろいろな機会に具体的なデータや成果を提示し、EM技術による放射能汚染対策について述べてきたが、実際に使った人々以外は、そんなことはあり得ないと考えている。その背景には科学の究極と思われている理論物理の大前提に反しているからである。


 とは言え、微生物による元素(子)の転換や触媒による原子の転換等々が学術誌や先端の研究分野で散見されることも、また事実である。EMによる放射性物質の移行抑制や電離放射線の被害や内部被曝に対する効果は、チェルノブイリ原発事故の被災国となったベラルーシ国立放射線生物研究所との共同研究(1997)でも明らかとなっている。


 現在、福島を中心に実施されているEMによる放射能汚染対策は、44件に上り、それ以外にも、多くの人々がEMを使い続けている。当然のことながら、効果がなければ使わないということであるが、EMを使う人々は着実に増えているのである。


 このような現実に対し、EMを「非科学」とか「エセ科学」と誹謗する、現実を検証しない「エセ科学者」が我が国にはウンカの如く存在するのも、また事実である。


 改めて述べるまでもないが科学の基本は再現性である。すなわち、誰がやっても一定の再現的結果が前提条件であり、その成果が従来の理論に反すれば、従来の理論が不完全であり、修正の必要があるということである。常識に反した様々な技術革新は、このような経過を経て実用化された歴史は、誰でも知っている現今である。


 本フォーラムは、科学の基本である再現性を実用レベルで検証するものである。したがって、これまでの成果はすべて公開されており、EMに疑問を抱いている多くの方々に参加いただき、活発な論議と更なる放射能対策の進展に期待するものである。以下は本フォーラムに対する私の挨拶文である。


 本環境フォーラムは「2011年3月11日に起きた東日本大震災によって引き起こされた東京電力福島第一原子力発電所の事故によって被災した福島県をEMの活用によって、放射能汚染問題を解決し「うつくしまEMパラダイス」にする目的で開催されるものです。
第1回のフォーラムでは2012年までの成果を発表してもらいましたが、その内容を総括すると

  1. 有機物を投与しEMが十分に活動できる条件を整えて、EMの密度を高めるような栽培管理を行った農地では、作物による放射性セシウムの吸収は完全に抑制される。
    同時に作物の収量や品質が向上した。
  2. EMを活用した酪農では、畜舎の衛生問題をすべて解決するとともに、その地域の汚染牧草を給与しても、牛乳中の放射性セシウムは5ベクレル以下となり(国の基準は50ベクレル)、その糞尿(スラリー)を散布した牧草地の放射能レベルが低下し、牧草の放射性セシウムの吸収も抑制されることが認められた。
  3. EMの活性液を散布し続けた場合は、例外なく放射能汚染レベルが低下しているが、降雨等で土壌水分の多い条件下で散布すると、より効果的である。
  4. EMやEM・XGOLDを活用すると電離放射線の被曝障害を完全に防ぐことが可能であり、内部被曝対策にも万全を期することが可能である。
  5. EMは、今後問題化すると予想されている放射性ストロンチウムの作物への吸収抑制にも顕著な効果がある。
  6. EMを散布された周りの数メートルから数十メートルの放射線も低下する。


 以上の成果は理論物理学ではあり得ないことになっていますが、第2回のフォーラムでは、その成果の再確認のために、同じ場所で引き続いて、EMを使い続けた同じ人に発表してもらいました。ベラルーシ国立放射線生物研究所の発表も含め、上記の6項目が経時的に強化されることが明らかとなりました。またEMの効果が明確になった場所での再汚染は、極端に抑制される結果も確認されました。


 同時に、有機物を多用しなくても100倍のEM活性液を潅水程度、施用するだけで放射性セシウムの作物への移行が著しく抑制されることも明らかとなり、ベラルーシにおいても、類似の効果が認められています。


 今回の第3回も、第1回と2回で発表した方々とベラルーシでの再確認の成果と、放射能汚染対策に、更に効果的な情報を加え、発表してもらいます。今年は、2回の中間検討会を行いましたが、これまでのEM散布に加え、EMの整流力を高めるため、木炭の粉や燻炭を混和したEMダンゴの埋め込みも実施しており、次年度には、その成果も公表の予定です。

 いずれにせよ、これまでEMを活用した地域(43件)で、効果がなかったからやめたという例は1件もありません。EMを活用している人々は、放射能を確実に減少させるばかりでなく、作物や動物にとっても望ましい結果が得られ、環境浄化にも顕著な効果を実感しており、その輪は着々と広がっています。


 これまでの成果はすべて公表され、国の関係機関にも、その情報は届いているかも知れませんが、放射能対策は、すべて国の責任で行うという法的な規制があり、EMに対する批判があるという理由も含め、この情報は公的に活用される事は困難な状況にあります。


 NPO法人地球環境・共生ネットワークの行動指針は「見返りを求めないボランティアが世の中を変える」ことを前提に、表紙にかかげた坂村真民の「後から来る者のために」をめげずに、楽しく、根気強く実行することにあります。


 EMのコンセプトは、すべてのものに対し「安全で快適」「低コストで高品質」「善循環的持続可能」となっており、この力は放射能汚染地帯においても無限なる力を発揮してくれます。


 最後に、本フォーラム開催にあたってご協力いただいた関係者の皆様に心から感謝申し上げると同時に、福島県が「うつくしまEMパラダイス」になることを期待しています。」




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