この成果は、1996 年、国際有機農業運動連盟(IFOAM)主催の国際会議で発表され、 (公財)自然農法国際研究開発センターと IFOAM の協力を得て、世界に広がるようになってきた。そのお陰で、今や EM は有機農業を中心に、世界中で使われるようになり、インドのシッキム州の全州有機農業化をはじめ、FAO や多くの国際的公的機関が積極的に EM の活用を進めるに至っている。
それらの成果は、現代の農業(一次産業)のあらゆる分野で EM を空気や水の如く使えば、農業問題の大半は解決されることになるが、農の本質を確たるものにするには、大型機械を使用しない、不耕起、連続栽培や、化学肥料や農薬に頼らない農業を実現すべきである。
量子力学的性質を持つ EM
これまで、世の中に万能は存在しないという常識は十分に心得ているが、やはり、「EM は万能である」と主張し続けてきた。そのため、多くの支援者を失い EM は現代のエセ科学の代表とされ、土壌肥料学会はもとより、大阪大学理学部の菊池教授を中心とするグループから徹底的に攻撃され、マスコミもそれに乗じたのである。
福島の原発事故の放射能対策として EM が大量に使われ、それなりに成果を上げても、すべて無視の状態が続いていた。2018 年にベラルーシの国立放射線生物学研究所との共同研究で、EM には植物の放射性物質の吸収を極端に減らし、同時に、放射能を消滅する機能があることが明らかにされ、国際学会で発表し、関連の国際誌に載り、科学的証明は完了したのである。
猛毒のダイオキシンや残留農薬はもとより、有害な化学物質に対し、EM を処理し続けると確実に消滅することも可能である。いずれも有害物の酸化機能を消滅するためである。また、家畜や人間の健康にとっても EM の万能性は広く知られ、様々な分野で活用されている。この万能性は、EM の持つ半導体的、超伝導的、トンネル効果などの量子力学的性質に立脚しており、この機能によって、有害物の過剰にエネルギー化した部分を整流し、ノーマルに戻すためである。