Londonから



 いよいよ、今年もあと残すところ3週間。12月13日からロンドンへ向かいました。14-17日、BathでG8科学顧問、担当大臣のCarnegie会議なのです。

 London到着後、一休みしてRoyal Societyへ、会長のLord Martin Reesさん(写真1 コラム:2006/2/82006/9/11)を訪問。2005年Gleneagles G8 Summit以来の協力関係が日本学術会議との間で構築されています。来年のG8へは日本学術会議の活躍を期待しています。


写真1: Royal SocietyでMartin Rees氏、私と大使館の松浦一等書記官。


写真2: 同じく、バルコニーでBarnie Jones氏、Reesと私。私の右後方のオレンジ色の二つの「目玉」のようなものはBig Ben。左に見えるのは観覧車。

 13日は野上大使公邸で夕食会(今年の1月にもお世話になりました)、今年はじめまで日本学術会議事務局長を勤めた西ヶ廣公使、高岡公使、松浦一等書記官、私に同行の坪井参事官、そして11月のAbu Dhabiにも参加してもらったロンドンベースの「クリーンエネルギー」分野に特化したベンチャーキャピタルの野村さんです。野上大使は政治ばかりでなく、経済に実に詳しい。また、第2次大戦で、日本の捕虜になった英国人(POW)との年次会などに参加され、また誰かがなくなると万難を排して葬儀に出られているという。このような地味ですが、目立たない活動は本当の外交の基本のひとつです。どこでもお付き合いは人間同士です。

 それにしても英国はこの10年でGDP 約40%の成長、その中心はサービス産業ですが、金融力、恐るべし。このところCityの取扱額はNYSEを超え、さらに「サブプライム」をきらって米国から、人も資金もCityに集まり、さらにここが活発化しています。後での情報ですが、今年のCityのボーナス全体もきわめて巨額(1兆円を超える)で、景気のよさを反映しています。その辺の事情、政策、Gordon Brown首相の人気の急激な低下等々、野上大使の分析は地に着いていて、たいしたものです。

 話が弾みに弾み、結局、夜中の12時まで続きました。野上大使、そしてお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました。