大学改革は待ったし、「文系理系」区分は?
「イノベーション25」の中間報告(カラム2007/02/28)を読まれた方も多いと思います。中心はなんといっても人つくりです。そこではグローバル時代に「大学改革待ったなし」というメッセージは、当面の重要政策事項として定めてあります。「官邸―内閣府」とリンクしているイノベーション25のHPの http://www.kantei.go.jp/jp/innovation/070228.html にもありますが、財政諮問会議も同じ意見で「骨太政策」には「学部入り口の文系理系廃止」、「入学試験制度の見直し」等が書き込んであります。別にアメリカのことをいうわけでありませんが、英米やほかの国で、どの程度に一斉の大学入学試験があるという認識なのでしょうね?また、大学教育の中心は「リベラルアーツ教育と専門教育」などが検討項目に入るでしょう。
時を同じくして、偶然の一致なのですが、おなじみのhttp://dndi.jpでは、原山さん、橋本さん、塩沢さんが「文系理系」という同じテーマで侃々諤々の様相を呈しています。お互いに触発されてですが、素晴らしいことです。大いに議論を盛り上げて欲しいです。万機公論に決すべしです。似た視点からの論点が経済界からも出ています、経済同友会の今年3月の政策提言です。
日本中がこのような方向に向いているのですが、当事者である大学は、どのような反応をするでしょうか。いままでの制度になれてしまっているし、自分たちの利害を考えると、どうでしょうね。関係者たちはそんなことはできない、いつものことですが、リベラルアーツの定義などの各論に何年もかけるよりはできない理由をいくつも考えることよりは、知恵を出して、できるところから思い切って前進することです。大学は教授のためにあるのではなくて、将来の人材のためにあるのですからね。ここが大学人の知恵の出しどころです。見識を問われるのでしょうね。
23月3日のカラム「ひな祭り」にも書いたように、世界トップの大学の思い切ったメッセージなどを見れば、日本の大学改革は待ったなしなのです。大学人たちが自分たちで思い切った決断で、改革を進めてほしいです。私立大学は言わずもがな、法人になった国立大学も自由度は高いのですから。
教育改革会議も大学改革への認識は同じ方向ですhttp://www.keizai-shimon,go,jp/minutes/2007/0217/item5.pdf。楽しみですが、たいした改革にならないのかな?と心配でもあります。文部科学省にも、大学に任せないでしっかりして工夫して欲しいです。大学は本来は独立性が高いはずですし、そうあるべきではあるのですが、日本の歴史背景もあって大学が当局ばかり向いてしまうのは、いたし方ないですけどね、、。
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