◆ DND大学発ベンチャー支援情報 ◆ 2008/11/26 http://dndi.jp/

アライアンス戦略のEXIT考

 〜「大企業と争わない」:HCMの土井社長に学ぶ〜

DNDメディア局の出口です。北国の5月上旬といえば、やっと春の訪れを実感 するころです。その日の札幌は、雲ひとつない青空が広がって最高気温は16度。 オフィスの窓から、正面の大通り公園に目をやると、蝶がふわっと舞って、や わらかな風が樹木の間を抜けていくのがわかる。ふむ、これは吉兆かもしれな い。彼は、そんな確信を掴んでいた。



写真:イーベック本社の正面は、紅葉の美しい大通り公園でした。


北海道大学発ベンチャーの「イーベック」(札幌市)の社長、土井尚人さん は、もうひとつの顔、インキュベーション事業を展開するHCM(ヒューマン・ キャピタル・マネジメント)の社長で、日々超多忙なのだが、その日の出来事 はいまも鮮烈に憶えている。


その幕が開いたのは、パソコンの受信トレイに届いた、海外企業からの待望 の1本のメールでした。それは、イーベックが独自開発した医薬技術のヒト抗 体の独占販売に関する、ドイツの製薬会社「ベーリンガーインゲルハイム」か らの見積額のオファーでした。これまで粘り強く交渉してきた成果が、ここへ きてやっと成就する、その瞬間が近づいていたのです。しかし、考えれば、土 井さんの知恵と確信の経営手法が、Chanceを呼び込み、Successの重い扉をこ じ開けていったのかもしれません。


想像を逞しくして、その時の様子を再現すると〜。


添付のPDFに記入された価格の数字をみて、「こんなに安いのか?」。土井 さんの表情がにわかに厳しくなって、周辺からも思わずため息が漏れていた。 しかし、算定の数字を書き込んだPDFの画面をよくみると、8桁の数字の横にな にかある。ムムッ、ひょっとすると、それをさらに拡大していくと、そこに浮 かび上がってきたのが、「?」の記号でした。


これはユーロで、その頭の数字の160倍、その額って…土井さんの顔がみる みる紅潮してきました。そんなやりとりをなんども繰り返した最終の数字が、 当時のレートでざっと8,800,000,000。約88億円に相当する巨額でした。オフ ィスは、にわかに活気づいていました〜。


この契約が調印の運びとなり、そして、ニュースとして公になったのは、そ れから5ケ月後の事でした。「イーベック」と「ベーリンガーインゲルハイ ム」が9月29日にドイツで正式に調印した後のプレスリリースを受けて、10月3 日付の北海道新聞や日経の道内版で紹介されました。全国版で取り上げたのは、 日経産業新聞でした。


「北大発ベンチャーが独逸製薬大手と88億円契約、ヒト抗体独占提供」(道 新)、「独医薬に技術、契約88億円、大学発VBで異例」(日経道内版)、「抗 体医薬技術、独大手に開発販売権、イーベック、最大80億円で」(日経産業) という見出しが躍っていました。


北海道新聞はさておいて、一般紙が道内版onlyという扱いは少し残念です。 まあ、きちんと要点をまとめて掲載しただけでも評価しましょうか。地方の頑 張りには、もっと目を向けてほしいものです。まあ、バイオベンチャー、海外 のメガファーマ、アライアンス、88億円、ヒト抗体などのキーワードをつなぎ 合せてその重要度をすぐに感受できる記者は、実はそんなにいない、という裏 返しでしょうか。ほんの10行程度でも全国ニュースとして取り上げるにふさわ しい内容でしたね。


DNDでは、知り合いのMLで流れたメールをヒントに、急いでベーリンガーイ ンゲルハイムのウェブ上のリリースなどから情報をまとめてメルマガで配信し、 大学発ベンチャーなどのニュースリリースを掲載するDNDiNNにもアップしまし た。素早いでしょう。


こんな大型の成約は、そう滅多にあるものじゃないし、その反響の大きさに あらためて、さらに一歩突っ込んだ取材の必要性を感じたくらいでした。そこ で、以前から面識のあった土井さんに無理を言って直接アポを取り、札幌へ飛 んで、じっくり取材することになったわけです。このメルマガをまとめるにあ たり、都合3回の密着取材でした。


取材のポイントは、表題の「アライアンス戦略のEXIT考」です。なぜ、販売 権の供与先が、わが国の製薬会社じゃなく、ドイツのメガファーマだったのか、 そして契約額88億円の中味と算定根拠は、どの辺にあるのか−でした。勿論、 両社の契約条項には秘密保持契約が厳然とあり、その範囲内での情報開示とな りました。


その辺に触れると、わが国の製薬会社は、それは全部が全部じゃないが、窓 口の応対が最初からフェアーじゃないらしい。あるいは、どうも基本技術を全 部出せと迫り、オーナーになりたがる。つまり、支配の論理が優先する傾向が ある。しかし、ベーリンガーインゲルハイムなど欧米などの場合は、技術評価 も確かなら、ベンチャー経営者への対応にもエグゼクティブがテーブルについ て、決して見下すことがない、のだそうだ。


興味深かったのは、その抗体の価格の評価でした。イーベックとしては、幅 広く、そのvalueを見極めるため、まあ、専門家といわれる"目利き"のコンサ ル、プロのスキルエンジェルらから個別にヒヤリングを行い、費用をかけて調 査を依頼した。が、フタを開けてみると、最低価格で手付金200万円、その後 の権利譲渡が300万円というレベルから、高いところでは10億から20億円で、 平均で1億〜数億円の範囲でした。随分、幅があるものですね。これをいった いどう考えればよいのでしょう。購入する側の狙い、その意図とその先のビジ ネスが見通せるか、どうかなのか。これはすこぶる難しい課題のように感じま した。


ここでもう一度、以前のメルマガにも書きましたが、その契約をおさらいし てみましょう。主な内容は、イーベックが独自に開発したいくつかの治療用完 全ヒト抗体の、その1個の契約で、これによってベーリンガーインゲルハイム は、全世界での開発および商業化(製品化)の独占権を取得するための前払い 金として5500万ユーロを支払う、というものがベースとなっており、新薬とし て発売した後は、その販売実績に応じたロイヤリティが別途用意される。その ロイヤリティ収入といえば、「約数100億円規模」にふくらむ可能性がある、 と指摘する人もいる。凄いねぇ、イーベックでは、その抗体もいくつもある、 というのだから、これからどうなっていくのか〜。


また少し、ここで技術についておさらいしましょうか。88億円もの値がつい た抗体って、どんな技術的背景をもっているのか―。これまでの治療用抗体と いえば、マウス抗体からスタートした複雑な遺伝子組み換えによるものでした。 いわば疑似的なヒト抗体といえるもので、副作用が完全に排除できない、とい う難題を抱えていました。が、イーベックは、ヒト体内でのBリンパ球から、 画期的な完全なヒト抗体を作成する技術を確立していたのです。


その抗体にはいくつかあって、HPには、GM-CSF抗体、サイトメガロ ウイル ス抗体、ミッドカイン抗体の3つが列記されていました。まだまだ表にでてい ないものもあるらしい。


それでは、ベーリンガーインゲルハイムは、このヒト抗体でどんな治療薬に 仕立てていくのか。腫瘍ならどんなものか、感染症といっても範囲が広い。そ の目指す治療領域は、どこなのか?う〜む、これが専門家なら少しは見当がつ くらしいが、これは口外できない企業秘密でした。その新薬によっては、世界 で年間数千億円規模の売上を見込めることも可能というから、イノベーティブ な分野であることは確かなようです。


この成果に目を細めているのは、イーベックの設立当初からサポートしてき た北海道経済産業局の関係者でした。北海道のバイオ産業の振興に勢いがでる、 とそのさらなる飛躍を期待していました。その辺の様子をさぐってきました。 バイオ産業課長で太っ腹の多田好克さん、その係長で仕事師の佐々木信之さん、 産学連携推進室長で沈着冷静な上野英治さん、その係長で動きが機敏な楠本啓 二さんら、役者が揃っていました。海外へのアライアンス戦略、そこをしっか り捉えて事業計画を練り上げているようです。土井さんも、北海道経済産業局 と二人三脚でここまできた、と心底、感謝していました。


そこでいろいろと議論を進めると、大学発ベンチャーの新たなEXIT戦略が、 ほの見えてくるじゃありませんか。それは土井さんが、説明資料として見せて くれた「ビジネス戦略と地域貢献」のパワーポイントの引き写しなのですが、 そこに「ベンチャー企業」の基本戦略が明確に描かれていました。


その戦略には、アライアンスによって「事業」を完成する、とあり、その極 意を「強い相手と組むことによる相乗効果」といい切っていました。なるほど、 つまり、「大企業と争わない」のが鉄則なのだという。そこで、イーベックの 会社設立からわずか5年余りの足跡を拾うと、いやあ、そのアライアンス戦略 そのものであることが分かります。


北海道大学の遺伝子病制御研究所の高田賢蔵教授(現イーベック代表取締役 会長)が蓄積してきたEBウイルス研究の成果をベースに2003年1 月に設立、経 済産業省の地域新生コンソーシアム研究開発事業、いわば地域コンソに申請し て委託を受けた研究が、「医薬素材として完全ヒト抗体の作製と大量生産シス テムの確立」でした。翌年の2004年には、サイトメガロウイルス抗体、GM-CSF 抗体の2種類のヒト抗体の開発に成功していました。土井さんによると、世の 中にまだでていない完全ヒト抗体の開発について、スタートから高田先生は、 「つくる自信はある」と断言していたそうです。その確信も凄い。


そこから快進撃なのです。VCからの増資の受け入れは、2004年11月にJAFCO から1億2千万円、翌05年2月にはSMBCキャピタルから3000万円、06年9月には 「カネカ」と海外の販売で業務提携し、その11月には大鵬薬品工業製薬会社と 完全ヒト抗体開発契約を締結しました。トントン拍子に見えますね。が、そう じゃないところがベンチャーの真骨頂なのですね。


この5月にベーリンガーインゲルハイムからのオファーが届くその前後は、 実は、キャッシュが詰まって、内々に「1億円でもバイアウトしなきゃならな いかもしれない」という深刻な状態にあったらしい。


会社の履歴をみても、2008年5−6月は、まあ、JAICから1億1千万円、カネカ から3000万円、そして従業員からの資金も足しにしていました。土井さんも家 を抵当に入れて、なんとしてもこの局面を乗り越えないとならない、という切 羽詰まった苦境に陥っていたのです。それでも誰一人辞めていかない。ひとり も解雇を通知しない。それを土井さんは、結局は、「ヒューマンキャピタル」 なんですね、根本は「人財」ですから、と、そこの姿勢にぶれがない。


こんなことをポツリ語っていました。疲労こんぱいで、夜遅くオフィスに戻 ると、机の上に有名温泉の入浴剤が置いてある。そこにメモがあり、「これで ゆっくり体を休めてください」と書き添えられていた。孤独を生きる、社長業 は、こんなところに感動するものらしい。「このようなことで、やる気が湧い てくるんですね」と土井さん。


それにしても、今回の成約は、まるで起死回生の逆転ホーマーだった印象を 強くします。金融危機の不安のあおりが、まだその5月の当時は、いまほど顕 在化していませんでしたから、このタイミングが、もう数か月遅れていたら、 どうなっていたか−。


資金難に陥った大学発ベンチャーの足元の危うさを狙って、手を差し伸ばす ポーズをとっておいて、危なくなる寸前で、安く買いたたくというハイエナの ような連中がうようよ徘徊しているらしいので、ご用心あれ、ですね。しかし、 この世界、残念ながら現実は意外とそんなものかもしれません。


まあ、ここは土井さんのチームの「経営技術」、そのアライアンス戦略が功 を奏したといえます。そこで、ドイツのメガファーマとコンタクトを取り、そ の交渉のテーブルについて、どんなスキルを持ち込んで、どうすれば優位に事 を進められるのか、を聞いた。


そのひとつが、スキルエンジェルと呼ぶ、まず人材の確保。大手の製薬会社 で経験のある実務担当を招いている。その力は大きい。基本条件は、信頼です から、大手企業が技術を買う場合、その論文のチャンピオンデータではダメで、 再現性のある確かなデータが条件になる、という。そのため、品質保証は万全 か、標準化に適っているか、などその辺をきちんとすることが求められるのだ、 という。そうすれば、アライアンス先が安心する。


とはいっても、札幌からドイツという遠い世界に飛び込んで、実務の交渉や データの提示など、その辺のスキルは、どうやって身につけたのでしょう。あ るいは、専門の外部コンサルに頼んだのか、と再び聞いた。


すると、公開されている欧米の大手製薬会社の組織図を持ち出してきました。 そこには、疾病分野別、アジアやヨーロッパなど地域別、そこのエリアを代表 する担当者の名前と連絡先が一覧となっていました。米国のバイオのパイオニ ア企業のアムジェンやドイツのメルク社も、そんな風に担当者が決まっていて、 例えば、アジアの担当者に連絡すれば、その病状の分野の専門の部署を紹介し てくれる仕組みになっているらしい。


しかし、紹介された担当者がどんな人物か、その辺の細かな情報収集も怠ら ないのは、当然です。動くのは人間であって組織じゃない。うまく相手のツボ にはまればとんとんと進むし、最良のパートナーの紹介もされる。が、その逆 も…。ベーリンガーにも日本法人が存在し、その窓口の担当者が実はとても有 能でやりやすかったのは、とてもluckyだったという。


最後の質問は、医薬の専門の交渉術、それは一筋縄ではいかないのではない か。そのスキルはどうやって磨きをかけたのかーでした。


う〜む、と腕組みして、考えあぐねている様子だ。そして、ポツリ、ポツリ 語り出したのが、米国での武者修行の事例でした。これは2004年にBIOカンフ ァレンスに出展し、クライアントを待った。待って、待ち続けたが、展示ブー スに立ち寄る米国の製薬会社は現れなかった。


翌年はフィラデルフィアで開催のBIO2005に出展した。今度は、前年の教訓 を生かして、米国に行く前から細かなアライアンス会議のような説明会と個別 面談の機会があるセッションに可能な限りアポを入れ、そこで繰り返しイーベ ックの技術的な優位性とビジネスモデルを訴えた。すると、状況が一変した。


有名な大手の製薬会社の担当者らが、関心を示し始めたのだ。それぞれ、君 の会社のここがもう少し整理されたらその時に連絡くださいとか、こういう データや研究のノウハウはあるか、などの打診も相次いだ。そこで指摘された 箇所を修正し、再度、トライ。またそれに対してクレームや問題の指摘があれ ば、さらにそこを手直しする。それらをなんどもやり直して作り上げていった。


挑戦と応戦、それに情報戦〜その繰り返しのなかで、メガファーマとのコン タクトの手続きやビジネス交渉の手法を学んだ。というより、体に叩き込んだ といった方が正確かもしれない。だから、ドイツからのオファーは、その延長 線上にあった、と認識している。それほど困難は伴わなかったし、これが成約 していくのは、思えば「必然だったかもしれない」と、土井さんはいい切って いました。凄いなあ。なんだか、アライアンス戦略のなんたるか、その概要を ちょっとは、つかみとれましたでしょうか。


原点に立ち返れば、志高い高田先生の研究の技術成果をなんとかして世に送 りたい、北海道から製薬会社を、という夢を持って仲介の世話をしたのが小樽 商大のビジネス創造センター(CBC)の教授、瀬戸篤さんらでした。その話を 受けたのが、土井さんの本籍のヒューマン・キャピタル・マネージメントでし た。最先端の「医学技術」と企業として成長するための「経営技術」の融合が、 スタート当初からのコンセプトで、これほど短期間で、見事に飛躍を遂げると いう例は、そんなに見当たりません。


国立大学法人化以後に設立し、大手企業とのアライアンスを上手に組む大学 発ベンチャーは、どこも順調にそのウイングを広げています。IPOもM&Aもそ のEXIT戦略といわれていますが、もうひとつ土井さんの流儀からすれば、自社 の立ち位置を見極めて大手企業と戦わない、という一見消極的な姿勢に見える かもしれませんが、そのアライアンスの極意は、アライアンスは支配しないこ と、そして補完し合って弱みを消すこと、という「Management」の父と謳われ たピーター・ドラッガー氏のご指南の賜物といってはばからない。


土井さんは、そのドラッガリアンを自称する。いまドラッガー回帰の風が吹 いているらしく、この23日に開催された第3回ドラッガー学会は大盛況だった ようです。理事の土井さんは、開催地の京都で北海道生まれの仲間と新しい時 代の到来を語っていたという。その京都から深夜、僕の質問に対して土井さん から丁寧なメールが入っていました。


思えば、2週間前の札幌に行った初日、東京から帰ってくる土井さんを待っ て、ささやかに「隠れ家」で懇談の席が用意されていました。大柄な土井さん は、いつものように背筋を伸ばし、胸を大きく張って、その軽やかな口調で、 さて、なんて言ったと思います?


「死んだらお墓の裏になんと書いてもらいたいか」と自問し、「成功した経 営者とは書いてもらいたくないですね」と一呼吸置いて、「私はねぇ、土井ち ゃんありがとう」ってあればいい。そのために生きているようなものだから、 と、心情を吐露していました。


上京の土井さんを25日昼過ぎ、東京の大手町で捕まえて、そしてこっそり聞 いてみました。「経営って哲学的なのですね」と。すると、「そりゃそうでし ょうね、哲学がなければ経営はできません」と間髪入れず、そういい切ってい ました。それならもう少し、ちゃんとその経営を学ばなければならない、と思 いました。そう思うと、だんだん経営が好きになってくるじゃありませんか。



写真:「経営は哲学」という土井さん


ここ数日、この記事をまとめるので、ずっと彼のことを考えながら構成を練 り、言葉を選び、そしてなにより事実関係をチェックし、そして、経営のなん たるかに迫ろうと意気込んでいました。いやあ、いい経験をさせていただきま した。こういう場面で言っていいのかなあ、土井ちゃんに、とっておきのその 言葉を〜。ほんと、ありがとう、ってとても響きがいいですね。


※        ※


◇お知らせが届いております。
■日本CRO協会主催の第3回医療機器シンポジウム「日本における革新的医 療機器・再生医療の迅速な開発」が、12月4日(木)、午前11時から、東京 の文京シビックホールで。司会が、ご案内を寄せてくれた日本CRO協会医療機 器等ワーキンググループの長谷川僚三さんで、中村和男日本CRO協会会長挨拶 で開会します。内容は、これは凄いんです。


「iPS 細胞・幹細胞が拓く再生医療の今後」と題して産総研セルエンジニア リング研究部門の東京大学大学院教授の三宅淳氏、午後は「再生医療及び医療 機器開発に関する取組み」とのテーマで、いまもっとも熱い論客の一人で経済 産業省生物化学産業課長の倉田健児さん、厚生労働省研究開発振興課長の千村  浩さん(予定)、そして医薬品医療機器総合機構の審査専門員、小林陽子さ んが連続で登壇します。


このテーマにあるように再生医療といえば、その分野の第一人者、名古屋大 学大学院教授の上田実さんが、「先端医療の実用化と産学連携の役割」と題し て講演します。締めの挨拶が、日本CRO協会専務理事で、東京CRO社長の   西山利巳さんです。ぜひ、これは行かなくちゃいけません。仲間に一斉に メールを送りました。


長谷川さんは、会場である文京シビックホールは、交響曲、オペラ、歌舞伎 ができる大ホールですので、研究者や開発者だけでなく、「先端医療に少しで もご興味のある方は入場無料ですので是非、遠慮なくお出でください」と話し ております。


その夜は、埼玉チャレンジベンチャー交流サロンが北与野で開催です。講師 は、埼玉で一押しの上場企業、100年安心の注文住宅を誇る、桧家住宅の黒須 新次郎社長です。いやあ、ご面談させていただきましたが、飾りのないオープ ンな人柄は、好感度NO.1でした。僕がコーディネータを務めます。楽しみ ですね。だから、昼間は、CRO協会のシンポへ夕刻に北与野へという段取り でしょうか。師走は忙しいわ〜。



■もうひとつは、花巻市技術振興協会(花巻市起業化支援センター)の佐藤利 雄さんからです。この29日、日が迫っています。東京農工大学の小金井キャ ンパスで、「産学官民信頼の実りづくりセミナー」の開催です。佐藤さんのほ か、ひたちなか商工会議所、四国経済産業局、とくしま農大アグリなどから地 域で活躍する人たちが集結します。佐藤さんのご講演は、このたび日刊工業新 聞社主催「モノづくり連携大賞」において特別賞に輝いた「乳牛排泄物清掃装 置」についてです。また、農工大では「地域インキュベータ農工大・多摩小金 井ベンチャーポート」のインキュベーション施設を10月に開設し、そこの見学 会も同時に行います。どうぞ、ご参加ください。詳細は、DNDの産学連携情 報に掲載しております。


※さて、26日から山口へそして広島へと中国行脚の第一歩です。その辺の様 子は、またメルマガでご紹介しますね。



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