城山三郎さんのこと



 偉大な作家、反骨精神にあふれた作家、城山三郎さんがなくなりました。この2ヶ月ほどは、城山さんの精神、業績をたたえ、偲ぶ記事が多く見られました。城山さんの書くような立派なリーダーがいなくなったことを嘆いているように感じられます。そのとうりなのでしょうね。

 実は、城山三郎さんは、なんと私のことも書いてくださったのです。

 文芸春秋のシリーズで、私がまだアメリカにいるころのことです。城山さんが私の話を聞きたいと、私をロスアンジェスルに訪ねてこられたのです。そのとき本当にびっくりして、「ご当地には本当に立派な方がたくさんおられる、特に日系の方たちは本当に苦労され、戦争中は財産を没収され、マンザナなどの日本人強制収容所に収容され、でも本当にご苦労されながら成功し、戦後の日本の復興にも多くの支援の手を差し伸べて方々が多いのです。そして和田フレッド勇さんをご紹介しました。城山さんはとても喜ばれて、和田さんのことも私のことと一緒に文芸春秋に書いてくださいましたし。私が帰国したばかりの昭和59年に、和田さんの吉川英治文化賞受賞も城山さんのご推薦と聞いて、本当に嬉しかったです。和田さんもこの受賞を本当に喜んでくださいました。和田さんとは私が帰国後も何回か、東京やロスで折りに触れお会いしていました。本当にすばらしい方でした。

 この文芸春秋のシリーズは後に単行本になり、さらに文庫本になりましたが、その中の私についての城山さんの一文をご紹介します。このサイトです。