St Petersburgからもう一度、
そしてPalmisano氏、トヨタ張会長のイノベーション討論



 5日の火曜日は満を持してHermitageへ。素晴らしく豪華です。ピヨトル大帝が何もないこの場所に都をつくるとご下命、300年前に始まったのですが、河口の湿地帯でしたから、とんでもない数の人たちが死んだのでしょう。悲惨ですね、冬は想像を絶するとんでもない寒さでしょうし。このへんは6月4日のカラムで紹介したサイトと出口さんの読み物をぜひ。そういえばNapoleonのロシア進攻と敗退も悲惨な物語ですね。

 でも美術館はさすがです。入り口から階段をあがったところ(写真1)が素晴らしいです。
写真1: Hermitageの入り口から上がったところ。

内部の床の大部分が木(もちろん贅沢に作ってあります)であるのはいいですね。当時はどんな暮らしをして、何をしていたのでしょう。庶民はどんな暮らしだったのでしょう、農奴といわれる人たちはいかばかりか。いやですね。人口はどんなものでしょうか。展示したあるものはほとんどがwebsiteで見れます。IBMの支援が大きいのです。ダヴィンチの絵は20枚もないのだと思いますが、ここには2つの、小さ目の、しかし有名な絵(Litta Madonna and Benois Madonna)が対になって展示されています。見れば、あの絵だな、とすぐ分かります。また、ルーベンスの「メジュサの頭」が特別展示(これは撮影禁止)されていました。マチスのコレクションも素晴らしいです。これら絵画等はwebsiteで見てください。しかし、大広間はルーブルでも、ヴァチカンでもごいですね、栄耀栄華の跡です。いくつかの写真をお見せしましょう(写真2-6)、小さなカメラなのでたいした出来ではないですが。


写真2: ピヨトル大帝謁見の間


写真3: 写真2の部屋の次の大広間


写真4: 写真3と同じ部屋


写真5: 写真4の部屋の隣の将軍たちの絵です


写真6: 写真5の部屋の隣の広間

 夜はこの中庭でIBMのレセプション(写真7、8)、食事があり、その後白夜のHermitageで皆さん美術館へのお招きされていましたが、私は帰りました。夜中すぎにかえってきた方も多かったようです。


写真7:Hermitageの中庭で一橋ビジネススクール竹内教授(向かって右)と帝人の長島社長 


写真8:同じく中庭で左はConfederation of Indian Industry(CII)の元会長Mehtaさん、有本さん(右端)。

 翌日、今回のお目当てIBMのBusiness Leadership Forum。会場は4日に紹介したロシア美術館の前にあるPhilpharmonicコンサートホールです。まずPalmisano社長(1991-93のころ日本IBMにおられたと、椎名さんの頃ですね)のwelcomeから始まり、ついでトヨタの張会長が、その後この二人の対話を前回紹介した竹内さんが司会するというものでした。みんなそれぞれが45分程度の長丁場でしたが、みな充実した内容で、あっという間の2時間半ほど、皆さん大満足でした。日本からも20人程度が参加しておられましたが、しょっぱなから3人のうち2人が日本人と露出度が高く、しかも内容も濃く、ちょいと嬉しかったです。張さんの質疑応答はとてもよかったです。最近はこのような場面は少なかったですし、皆さん元気が出た、というか自信が出た?のではないかなとちょっと思いましたが、、。竹内さんはとても上手で一級のエンターテイナーです。竹内さんは午前、二つともパネルの司会を任されていました。信頼が高いです、立派なものです。「写真9」は会場の前で日本IBMの大歳社長と有本さん。


写真9: 会場の前で、日本IBM大歳社長と有本さん、二人は大学で同級とか。

 この日はいろいろな方が出ましたが、何人か素晴らしい方がいましたが(AustraliaのTelstar、SpainのZARA等々、両方もとても特徴があって、あっという間にとんでもないことをやったのですが)、Carlota Perez, Rosabeth Kantorの女性は素晴らしかったです。主催がIBMですから、websiteで見れると思いますが、どんなものでしょう。

 いくつかの教訓的な言葉がありましたが、みな今度の「イノベーション25」に書き込んであります。ですから、私にとっては松坂大輔ではないですが、「自信が確信になりました」。でもこれらが実践できるかどうかです、これなのですよ、日本の問題は。なぜかお分かりですね?少なくとも、私のサイトを訪ねてくれている人たちにはね。行動あるのみです、できない理由なんて聞きたくなです。

 夜は、ロシア民族博物館でレセプションがありました(写真10、11)。翌朝は、3時におきてFrankfurt経由で、いまVancouverに向かう機内でこれを書いています。


写真10: 民族博物館の会場の俯瞰してみたところ。


写真11: 有本さんと台湾物理研究所所長の呉茂昆(Wu Maw-Kuen)先生。