St Petersburg、そして出口さんから、ドンキホーテへ



 ロシアは初めてです。ここは、夜の11時になってもほとんど暗くならないので調子が変ですね。IBMの主宰する The IBM Business Leadeship Forum (日本語では http://www-935.ibm.com/services/jp/cio/flexible/videos.html、英語ではhttp://www.ibm.com/news/us/en/2006/04/2006_04_10B.html) という会議でSt Petersburgに来ています。よくご存知かと思いますが、2006年に発表された 「Innovate America」の座長をしたSamual Palmisano, IBM Chairman and CEO の主宰です。4年前ほどから毎年開催しているのですが、一橋Business SchoolのDeanの竹内さん(カラム2007/01/26に写真が出ています)- このよう な国際会議での日本人では素晴らしいパネリスト、特にモデレータでとしては 最高−)は常連のようです。今回はトヨタの張会長−前回のSt Gallenでもご一 緒しましたが、自社ジェット機で何箇所を回ってMoscowから−、社会科学研究 センター長の有本さんも参加の予定です。

 St Petersburgについては http://www.geographia.com/russia/peter01.htm がよさそうですね。Baltic海に向かって開くNeva河口のデルタにある18世紀始めにピヨトル大帝が「ヨーロッパへの窓」として作り、最も素晴らしい都市になっていくのです。歴史を知らないと、やはりあまり面白くいないですね。革命で1917年にモスクワに移るまで、ロシア帝国の首都でしたし、しかし18-19世紀の栄耀栄華の香りがどこかしこにしますし、勿論ロシア革命発祥の地でもあります。

 緑がとてもきれい、そこかしこに公園も広くて、木が多くてすばらしいです。冬はとても寒そうですが、それはそれでみなが楽しんでいるそうです。ここは1週間以上滞在しないといけないですね。皆さんもぜひ訪ねてください。

 Hotel Astoria(このサイトでホテルの周りの風景も見れますよ)で、便利なところにあります。今日、4日は月曜なので、Hermitage Museumは閉館。 ということでこのあたりを3時間ほどあるいてきました。街は人でいっぱいですね、なぜでしょう、夏休み?若者が多いです。若者はどこでも同じような調子ですが。車はそれほど多くはありませんし、古いものが多いです。まだ、経済の成長はこれからでということでしょうね。

 まず、国立ロシア美術館,http://www.rusmuseum.ru。19世紀の終わりにニコライ2世によって立てられたもので、ロシアの伝統的な美術が最も多く収集されているところです。その隣りにはAlexander 2世暗殺の場に立てられた教会http://www.saint-petersburg.com/virtual-tour/church-of-savior.aspがあります(写真1、2)。





 最大の見所、冬の宮殿 Hermitage,http://www.geographia.com/russia/peter02.htm  (写真3-5)はEmpress Elizabethが18世紀に建てられましたが、ここにはロシア革命までTzarがお住みになっていたところですね。美術館として世界で一番大きく、また4大美術館(Metropolitan in NYC, British Museum in London, Musee de Louvre in Paris)のひとつとされます。多くのヨーロッパのコレクションがあり、当時ロシアが超大国であった証でもあります。明日にでも行ってまいりましょう。







 ところで、このカラムでも2006/10/26で紹介した、出口さんの主宰している「Digital New Deal」を紹介しましたね。ここでは私が座長をしていた内閣の「」イノベーション25」の応援をしていただいていたのです、気がついていたかもしれませんが。そこでは、主宰者の出口さんのカラム「DNDメルマガ」という記事があります。ぜひよんでください。ちょうど一ヶ月前のことですが、この出口さんがロシアに出かけたのですね。「04/25, 05/09, 05/16, 05/23」と素晴らしい読み物になっています。なんといっても元は記者ですから、書くのは上手です。しかも、とてもカバーする範囲が広いのですね。

 その「05/16」 では、細かく、とても臨場感豊かに、なんと St Petersburgのことが書いてあるのですよ。だから、ここはこれでやめましょう。とてもではありませんが、ものを見て、体験して、書いて表わす力の差が明白すぎるのです。

 ところが、この「05/16」は先日なくなったチェロの偉人であるRostropovichについて述べて終わっているのですが、「05/23」では、そこからCervantesのDon Quixoteについて議論を展開し、出口さんと私とのDon Quixoteについてのやり取りを、私の尊敬する最近の野中郁次郎さんの最近の著書「イノベーションの作法」へと述べられておられるのです。ぜひぜひ、これらの出口さんのロシアからの「レポート」と、「なぜDon Quixoteなのか」、これを読んでください。実は、イノベーションにとって、とてもとても大事なことなのです。

 後は、今日、とことこと回ったところからのスナップ、数枚の写真でごめんこうむります。


写真6: Neva河の向こうに見るPeter and Paul要塞




写真7と8: Hotelの向かいのSt Isaac Cathedralとその向かい側の広場の光景(写真8)